
日本マイクロソフト 業務執行役員 コマーシャルソフトウェアエンジニアリング本部長 Drew Robbins氏
提案から半年で日の目を見たJapan Trip Navigatorは、Microsoft Azureを基盤としたAI機能を搭載し、操作説明や日本文化、地域情報を能動的に通知するコンシェルジュ「MIKO」。文字列や画像で場所や地域情報などを調べるチャットボットによるアシスタント機能を備える。前者のコンシェルジュは、LUIS(Language Understanding)やQnA MakerといったCognitive Servicesで実装し、後者のチャットボットはAzure App Serviceでサーバを構築。
そこからCustom Vision Serviceなどを使って旅行者のメッセージやアップロードした画像を分析して応答する仕組みだ。日本マイクロソフトは「今後も協力体制を続けてAIの活用方法や新しいユーザー体験を増やし、より良い旅行体験を提供したい」(日本マイクロソフト 業務執行役員 コマーシャルソフトウェアエンジニアリング本部長 Drew Robbins氏)と語る。

ナビタイムジャパン 代表取締役社長 大西啓介氏
本アプリケーションについてナビタイムジャパンは、「われわれもインバウンドに以前から取り組んできた。2013年10月には『NAVITIME for Japan Travel』、2017年2月には『鎌倉NAVITIME Travel』をリリースした。後者はチャットボット機能を備えるが、Japan Trip Navigatorは独自実装ではなく、Microsoftのチャットボットを採用している」(ナビタイムジャパン 代表取締役社長 大西啓介氏)。既存アプリケーションと競合する点については、「現時点では(旅行者に提供する)データが異なる。NAVITIME Travelは多くの可能性を持つが、我々はナビゲーションエンジンのデファクトスタンダードが目標。利用者が増えることを歓迎する」(大西氏)と述べた。