編集部からのお知らせ
記事まとめ「サードパーティークッキー問題」公開
記事まとめ読み:GIGAスクール

レノボ、HPC/AI向け製品群を強化--新型水冷サーバなど発表

藤本和彦 (編集部)

2018-03-07 07:00

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズは3月6日、高性能コンピューティング(HPC)/人工知能(AI)向けソリューションに関する記者会見を開催した。高密度水冷サーバ「Lenovo ThinkSystem SD650」、スケーラブルストレージ「IBM Spectrum Scale向けLenovo分散型ストレージ・ソリューション2.0」、オーケストレーションソフトウェア「Lenovo Intelligent Computing Oechestration(LiCO)」など、HPC/AI向けプラットフォームの拡充を発表した。

 ThinkSystem SD650は水冷方式の高密度サーバだ。データセンター向けの水冷技術「Direct Water Cooling」を採用し、最高50度での温水冷却と最大90%の熱除去効率を実現している。Intel Xeon Scalable Processor Familyのターボモードでの連続稼働にも対応する。これによって、空冷サーバと比べて最大10%の性能を得られるという。6Uサイズのエンクロージャに最大12台のコンピュートノードを収容可能。

ThinkSystem SD650の特徴
ThinkSystem SD650の特徴

 また、データセンター全体の冷却に関わるエネルギーコストを最大40%削減する。例えば、サーバ290台の運用時で比べると、水冷は空冷よりも5年で7750万円の電気代を節約できるという。冷却水循環装置(CDU:Cooling Distribution Unit)などの冷却設備については、国内市場では東亜電気工業との協業により提供する。ThinkSystem SD650の税別価格は3576万円から。

 GPU「NVIDIA Tesla V100」を搭載する空冷高密度サーバ「ThinkSystem SD530」と、用途に応じて6種類のGPUから選んで搭載できる空冷ラックサーバ「ThinkSystem SR650 GPU Readyモデル」も新たに発表した。SD530は、2Uサイズに2ノードを収容し、それぞれに2基のGPUを搭載可能。AIワークロードの推論処理においてCPUのみを使用したサーバよりも約30倍の高い性能を実現するという。SR650には1サーバで2基のTesla V100を搭載可能となっている。税別価格は、ThinkSystem SD530が701万4000円から、ThinkSystem SR650が224万8000円から。

 IBM Spectrum Scale向けLenovo分散型ストレージ・ソリューション2.0は、HPC/AI向けのハードウェアとソフトウェアを組み合わせたスケーラブルストレージ。ストレージコントローラには「IBM Spectrum Scale」ソフトウェアを採用し、ThinkSystem SR650上で動作する。OSにはRed Hat Enterprise Linuxを導入している。

 最大で1構成当たり504台のHDDを収納可能で、最大5ペタバイトの大容量ストレージを構築できる。ネットワークは、10G/25G/100G Ethernet、FDR/EDR Infiniband、Intel Omni-Pathを選択できる。3月中の正式発表を予定している。

 レノボでは、HPC/AI向けのオーケストレーションソフトウェア「Lenovo Intelligent Computing Oechestration(LiCO)」の開発を進めている。ジョブ管理、課金、クラスタ管理、リソース監視・モニタ・通知、ライブラリなどのソフトウェア配布といったオーケストレーション機能を搭載する。

 例えば、CaffeやTensorFlowなどAIワークロードごとに必要なフレームワークが異なるため、全体を把握しながらライブラリを含めたバージョン管理をしていくことは非常に困難だ。そこで主要なAIフレームワークをコンテナとして格納し、ジョブごとに生成・回収することで容易に分散学習環境を提供する。LiCOについては4月中の正式発表を予定している。

AIシステム運用の課題と解決策
AIシステム運用の課題と解決策

 また、AIの普及を推進していく施策の一つとして、レノボでは、米国・ドイツ・中国の3カ所にAIイノベーションセンターを設置。AIのワークロードで必要となるハードウェアがそろっており、専任のデータサイエンティストも在籍する。顧客が所持するデータをAIで活用すると、どのような価値を生み出せるのかを検討し、実現可能性を検証するための実証実験(PoC)を実施できる体制を整えている。

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 執行役員 パートナービジネス管掌 製品・パートナー営業統括本部長の橘一徳氏は記者会見で、同社AI事業のビジョンとして“AUGMENTTED INTELLIGENCE”を掲げ、AI技術を使って人間の知能・知性を拡張し、労働力不足の解消や労働の高付加価値化を支えるものだとアピールした。

 具体的には、顧客のアイデアを一緒にAIイノベーションセンター具現化する「Discover」、AIに最適化されたハード・ソフトのポートフォリオを提供する「Develop」、迅速な導入とスムーズなサービス開始・運用のためのソリューションサービスを提供する「Deploy」を通じて、顧客のニーズに応じたAIソリューションを拡充していくとした。

橘一徳氏
レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 執行役員 パートナービジネス管掌 製品・パートナー営業統括本部長 橘一徳氏

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. 運用管理

    最先端のデータサイエンティストでいるための5つのヒント—AIによる高度化でデータの達人であり続ける

  2. ビジネスアプリケーション

    経理部門 554人に聞いた「新しい経理部門の働き方」 その実現に向けた具体的な行動指針を解説

  3. セキュリティ

    パンデミックに乗じたサイバー攻撃に屈しない 最新の脅威分析レポートに見る攻撃パターンと対応策

  4. 運用管理

    DX時代にIBM i は継続利用できるのか? モダナイゼーション実施で考えておくべき5つの視点

  5. セキュリティ

    サイバー攻撃でPCに何が起きている? サイバーディフェンス研究所の名和氏が語るフォレンジックのいま

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]