インシデントをもたらすヒューマンエラー

第4章:組織やチームで取り組むヒューマンエラーの抑止術

熱海徹 2018年03月13日 06時00分

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 ヒューマンエラーは、日常的に頻発しており会社にとって非常に大きな損失をもたらす危険をはらんでいます。第3章では現場や管理者の観点からヒューマンエラーを抑止するポイントを挙げましたが、それでは組織やチームでは何をすれば良いのでしょうか。筆者の実体験をもとに紹介します。

1.作業工程を見直す

順守できないルールはやめる決断も必要

 ルールが順守されないことによって事故が発生した場合、当事者だけに責任を押し付けてはいけません。管理者側は、そのルールが現状に合っているか本当に必要なのかなど、さまざまなケースを勘案したうえで順守できないルールは、やめる決断も必要になってきます。ヒューマンエラーが生じたときに「個人の資質の問題」として片付けがちですが、組織が抱えている問題点と背景を探ることを忘れてはいけません。

作業手順書はシンプルで分かりやすい方が良い

 ミスやヒヤリハットが多発している作業は思い切ってやめてしまうのが一番良いのですが、現実的にはそうはいかない場合がほとんどです。そこで作業のやり方を大きく見直す必要があります。

 元々はシンプルだった作業手順も、設備の追加変更などで複雑化している場合があります。一度の変更は小さなものでも、積み重ねることで不自然な手順を当たり前のように行ってしまっているのです。そのことに気付きやすい、新人や転勤者向けの研修時が見直しのチャンスです。どんな作業も個人の能力や性格、多少の体調不良にも左右されることなく正確に行える手順でなければいけません。また、リスクの高い業務ほど作業手順はよりシンプルにした方が良いのです。

下の図1は作業手順書の例ですが、慎重に対応すべき部分にコメントを付け加えたものです。ヒヤリハット事例をここに生かしています。


図1

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