SpotifyはGCPにとってのアンカー顧客だと言える。現時点ではAWSの顧客でもあるSpotifyは以下のように述べている。
われわれは、GCPによって提供されているデータ処理やストレージ能力、その他のサービスを活用できるようなソフトウェアとコンピュータシステムを設計した。現在、自社のすべてのデータストレージ(ユーザーの個人情報や、権利者からライセンス付与された楽曲データを含む)とコンピューティングを自社サーバからGCPに移行しているところだ。GCP上でのわれわれの業務は他のクラウドプロバイダーへと容易に変更できず、GCPの障害や、GCPに対する妨害はわれわれの事業や業績、財務状況に重大な負の影響を及ぼす。Googleは対コンシューマーという面でわれわれと競合するとはいえ、Googleがわれわれのサービスに対する競争上の優位性を得るためにGCPの運用を利用しようとするとは考えていない。
筆者は、GCPにとってSpotifyが、AWSにとってのNetflixのような存在になると確信している。Spotifyは、GCPにより多くのワークロードを移行しても大丈夫だと他社に思わせる存在になるだろう。最終的に、GCPが力をつければ競争がより厳しくなり、企業が複数のプロバイダーを利用するようになるとともに、インフラのコストが低下していくことになるはずだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。