海外コメンタリー

音声アシスタントでオフィスも変わる--その5つの形態 - (page 2)

Conner Forrest (ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2018-03-14 06:30

#2:会議の自動化

 バーチャルアシスタントには、職場のありふれた作業を自動化し、能率的にするという力もある。例えば、会議の開始手続きは、日々の作業において最も面倒な作業の1つだろう。それはビデオ会議だと特に厄介な作業となる。

 しかし、Forrester Researchのバイスプレジデント兼主席アナリストのJ. P. Gownder氏によると、「Amazon Alexa for Business」のような製品を用いれば、会議の開始手続きはシンプルなものになるという。

 Gownder氏は「会議室に入り、『Alexa、会議を開始できるようにしてくれ』と言うだけで、すべて済むようになる」と述べるとともに、「ブリッジ番号やパスコードといったものを考えなくてもよい(管理ツールがどの会議を開始するのかを管理している)。これにより、あらゆる会議の冒頭に存在する数分間の無駄を解消できるようになる」と続けた。

 さらに、機材の適切な統合が実現されている場合、スマートライトによる光量の調整や、カーテンの開け閉めも会議に連動させることが可能になる。

#3:コミュニケーションの質の向上

 音声アシスタントは自然言語処理(NLP)と呼ばれる技術を活用している。同技術は、人工知能(AI)と機械学習(ML)を用いて、話された内容の解析と、その内容のテキストへの書き起こしを行うというものだ。この能力は、業務上のコミュニケーションとコラボレーションをより効果的にするうえで役立つと考えられており、その進化とともに特に有効になるだろう。

 Castanon-Martinez氏によると、同技術を活用した一例が「Skype for Business」や「Microsoft Teams」のようなツールとの連携機能だという。こういったアシスタントは、打ち合わせで語られている内容を分析することで議事録を作成したり、後のフォローアップに必要となりそうな会話のキーポイントを洗い出したりできる。

 Castanon-Martinez氏は、「従業員の生産性という点では、NLPの使用によって検索能力が著しく強化されるため、従業員はさまざまな情報源から適切な情報を洗い出し、取得できるようになるだろう」と述べた。

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