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サイバーセキュリティ未来考

ウェブセキュリティで注目が高まる「OWASP Top10」

吉澤亨史

2018-03-27 07:00

OWASP Japanとは?

 OWASP Japanは2017年12月26日、「OWASP Top10 2017」の日本語版(PDF)を公開した。OWASP(The OWASP Foundation)は、「Open Web Application Security Project」の略で、ウェブをはじめとするソフトウェアのセキュリティ環境の現状、またセキュアなソフトウェア開発を促進する技術・プロセスに関する情報共有と普及啓発を目的とした世界的なオープンソース・ソフトウェア(OSS)コミュニティー。

 OWASPは米国のNPO団体として活動しており、世界中に200以上の「チャプター(支部)」が存在する。OWASP Japanは2011年に発足、OWASPの日本チャプターとして活動しており、多くのセキュリティプロフェッショナルがベンダーやメーカーの垣根を越えて無報酬のボランティアとして参加・運営している。なお、代表はアスタリスク・リサーチのエグゼクティブ・リサーチャーであり会長の岡田良太郎氏、トライコーダの代表取締役である上野宣氏が務めている。

 OWASP Japanの具体的な活動には、OWASPが公開したガイドラインやドキュメントなどの日本語化を行うほか、「OWASP Night/Day」などのミーティングイベントの定期的な開催などがある。また、複数のプロジェクトも進行しており、これらもボランティアにより運営されている。今回の「OWASP Top10 2017」日本語版についても、OWASPが2017年11月20日に公開、ボランティアが日本語化している。

「OWASP Top10 2017」の概要

 OWASP Top10は、開発者、デザイナー、アーキテクト、マネージャー、組織を対象に、アプリケーションの脆弱性の影響を知らしめることを主な目的としている。2017年版は、アプリケーションセキュリティの専門企業から寄せられた40以上のデータと、500人以上の個人による業界調査に基づいており、数百の組織の10万以上の実在するアプリケーションおよびAPIから集められた脆弱性データをもとにしている。

 Top10は、脆弱性の悪用のしやすさ、検知のしやすさ、および影響についての共通認識の推計を組み合わせた上で選択し、優先順位を付けている。2017年版のTop10は次の通りだ。

  • A1:2017:インジェクション
  • A2:2017:認証の不備
  • A3:2017:機微な情報の露出
  • A4:2017:XML外部エンティティ参照(XXE)
  • A5:2017:アクセス制御の不備
  • A6:2017:不適切なセキュリティ設定
  • A7:2017:クロスサイトスクリプティング(XSS)
  • A8:2017:安全でないデシリアライゼーション
  • A9:2017:既知の脆弱性のあるコンポーネントの使用
  • A10:2017:不十分なロギングとモニタリング

 ちなみに、2013年版は以下となっている。

  • A1:インジェクション
  • A2:認証の不備とセッション管理
  • A3:クロスサイトスクリプティング(XSS)
  • A4:安全でないオブジェクトへの直接参照
  • A5:不適切なセキュリティ設定
  • A6:機微な情報の露出
  • A7:機能レベルのアクセス制御の不足
  • A8:クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)
  • A9:既知の脆弱性のあるコンポーネントの使用
  • A10:未検証のリダイレクトと転送

 2017年版は、前回から4年を経てカテゴリの見直しも行われた。例えば、4位の「XML外部エンティティ参照(XXE)」は新たに創設されたカテゴリとなる。また、2013年版の4位「安全でないオブジェクトへの直接参照」と7位「機能レベルのアクセス制御の不足」は、2017年版では「アクセス制御の不備」にマージされた。

 さらに、「クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)」は対策が進み、確認された脆弱性が5%であったため、2017年版のTop10から外されている。「未検証のリダイレクトと転送」においても、「XML外部エンティティ参照(XXE)」のカテゴリができたため外れている。

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