ヤフーは、Hadoop基盤にマルチベンダー対応インテント型ネットワーク製品「AOS」を導入し、データセンターネットワーク運用のシンプル化と自動化を図った。同製品の開発元であるApstraが発表した。
AOSは、インテント(意図)型のターンキーオペレーティングシステムで、ネットワーク障害を自動的に回避、修復できる。ネットワークを1つのシステムとして運用できるため、基盤の敏しょう性を向上させるだけでなく、運用コストの削減も可能にする。主要ベンダーのハードウェアには全て対応し、オープンオルタナティブにも利用可能。
ヤフーでは、ビッグデータ要件や大量のネットワークトラフィックに対応するために、データセンターネットワーク基盤とネットワーク運用の効率化という課題を抱えていた。そこで同社では、Hadoop基盤においてネットワーク装置を柔軟にスケールアウトできるClosファブリックネットワークを採用した。
そして同基盤にAOSを導入することで、Closネットワークファブリックの構築運用を短期間で自動化、合理化、複製することができるようになった。現在では、「何がしたいか」をAOSに伝えれば、ネットワークの状態に関わる奥深い知見が提供され、対処が必要なケーブル配線やアンバランスなトラフィックといった問題を把握できるという。
ヤフーでは、今後、VXLAN/EVPNへのAOSの活用も検討している。また従来の3階層ネットワークをClosで置き換えていく計画で、この際にもAOSの能力を最大限生かしていく方針という。