今日のポイント
- FRBが市場予想通りに0.25%の利上げを実施
- Powell FRB議長の記者会見でNYダウが下がり、ドル安(円高)に
- 米インフレ率は落ち着いており、利上げを加速させる理由はない
- 日経平均は今しばらく2万1000~2万2000円で推移か
これら4点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。
FRBが市場予想通りに0.25%の利上げを実施
3月21日(日本時間3月22日午前3時)に米国の金融政策決定会合である連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表された。米国の中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)は0.25%の利上げを実施。具体的には、1.25~1.50%であったフェデラルファンド(FF)金利の誘導水準を1.50~1.75%に引き上げた。
米政策金利(FF金利)の推移:2000年12月~2018年3月

出所:各種データから楽天証券経済研究所が作成
市場は0.25%の利上げをほぼ確実視していたので、サプライズ(驚き)は全くない。
今回発表されたFOMCメンバーによる先行きのFF金利予測(中央値)によると、2018年末のFF金利誘導水準は2.00~2.25%(中心は2.125%)だった。今回の利上げを含め、2018年は0.25%の利上げが3回見込まれていることになる。これは、2017年12月のFOMCで発表された予想と同じだ。
2018年の利上げ予想が4回になるとの見方もあったが、そこまでタカ派(利上げに積極的)メッセージはなかった。