- IoTソリューションはめまぐるしく変わる顧客の期待に応えなければならない。顧客に最善のエクスペリエンスを提供した場合、顧客は次にそのエクスペリエンスを最低の基準として期待するようになる。このため、IoTソリューションも優れたユーザーインターフェースに依存することになる。こういった文脈において、Boschは同社のeモビリティイニシアティブの一環として、「system!e」という電気自動車のオーナー向けシステムを開発した。system!eの利用によって、運転スタイルや自動車のコンディションを監視するセンサからの情報に基づき、あとどれだけ走行できるのかを正確に把握できるようになる。また、利用可能な充電ステーションの場所を検索し、利用予約を入れたり、ルートを計画したり、充電ステーションの近くにある店やカフェを検索したり、支払いを行うといった移動計画の支援もしてくれる。
- あらゆるIoTソリューションは接続可能性が鍵となる。インターネット接続の資産は接続可能性に依存している。多くの企業が気付いているように、IoTは各種のユースケースによって、さまざまなタイプや質の接続可能性が必要となる。例えば、第5世代(5G)移動通信システムは自動運転車の実現において大きな役割を果たす一方で、自動車同士の通信では第4世代(4G)でも5Gでもないテクノロジも関与してくる。同様に、自動化されたバレーパーキングは、自動車とパーキングガレージシステムとの間でデータを共有するために、エッジとの接続性とコンピューティングを使用することになる。
インダストリー4.0が、プロセス間でのデータについて考えるための新しい方法なのであれば、IoTはすべての企業にとって考えるべきものとなる。もちろん、さまざまなクラウド環境間での相互運用性や、ネットワークカバレージ、地図の正確さ、IoTの標準化といった課題は残されている。しかし、首尾一貫したIoT戦略を立案し、中長期のビジネスモデルに関する難問に取り組んでいくうえで、この種の課題は障害とならないはずだ。
Bosch ConnectedWorldでは、従来型の企業によるIoTアクティビティへの取り組みの活発化が強調されていた。企業は、IoTへの投資で自らが得られる利益の評価を始め、IoTへの取り組みを開始するべきだ。IoTへの取り組みの一環として、企業はIoTイニシアティブの成功がデータの取り扱い能力に依存するという事実を自らのものとして消化しておく必要がある。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。