ヴイエムウェア、クラウド管理基盤「VMware vRealize」をアップデート

NO BUDGET

2018-04-02 09:57

 ヴイエムウェアは3月30日、VMware vRealizeクラウド管理プラットフォーム(Cloud Management Platform、CMP)の最新版製品群を発表した。これらの製品群は、VMware Log Intelligence、Wavefront byVMware、VMware Cost Insightの機能拡張を含むVMware Cloud Servicesのアップデートにも対応している。

 最新版ではハイブリッドクラウド環境の実装や利用、管理がさらに簡素化され、環境全体にわたってワークロードのパフォーマンスとキャパシティを最適化する自動運用機能が追加された。

 今回発表された製品群は、VMware vRealize Operations 6.7、VMware vRealize Automation 7.4、VMware vRealize Business for Cloud 7.4、VMware vRealize Orchestrator 7.4、VMware vRealize Log Insight 4.6、VMware vRealize Suite Lifecycle Manager 1.2の各製品。これらの製品を組み合わせたVMware vRealize Suiteにより、大規模なハイブリッドクラウド環境全体にわたるコンピューティング、ネットワーク、ストレージ、アプリケーションの管理とプロビジョニングが可能になる。5月4日までに提供が開始される。

 VMware vRealize Operations 6.7の新機能には、キャパシティ分析エンジン、パフォーマンス自動化、Wavefront by VMwareとの連携がある。

 キャパシティ分析エンジンは「ARIMA(Autoregressive Integrated Moving Average)」の手法を採用しており、キャパシティ利用に関する周期性や傾向、そしてスパイクを検知するとともに、シンプルな操作性を通じてキャパシティを管理できる。また、コスト分析を含む新しいキャパシティ管理機能により、余剰リソースの自動再利用と、IT環境の適正なサイジングが可能で、VMware vSphereベースのプライベートクラウドや、アマゾン ウェブ サービス(AWS)、VMware Cloud on AWS、その他の関連コストを含め、マルチクラウド環境全体にわたる需要に基づいてキャパシティをプランニングできる。

 パフォーマンス自動化では、現在のVMware vSphereベースのプライベートクラウド、そして将来のVMware Cloud on AWSの継続的なパフォーマンス最適化を図り、アプリケーションのパフォーマンス要件を満たすことができる。

 Wavefront by VMwareとの連携では、アプリケーションの自動検出と必要なエージェントのインストールや管理などの機能を通じて迅速にWavefrontの利用を開始できる。さらに、DevOpsチーム向けにCassandra、Kafka、Redisに加えて従来型アプリケーションなど、さまざまなアプリケーションのモニタリング機能を提供できるようになる。

 また、VMware vRealize Operations 6.7では、新しいユーザーインターフェースが提供される。これまで以上に簡単に利用でき、運用タスクの実行を高速化が可能。メトリックやログに基づく全社的なトラブルシューティングのためのワークフローもアップデートされている。

 VMware vRealize Automation 7.4の新機能および拡張された機能には、統合型ブループリントとOVF(オープン仮想化フォーマット)ファイルの提供、カスタムフォームデザイナー、マルチテナント機能がある。統合型ブループリントとOVFファイルの提供では、すぐに利用可能な120種類以上の無償の統合型ブループリントとOVFファイルが用意されており、アプリケーションのブループリント作成を大幅に高速化された。

 カスタム フォーム デザイナーではVMware vRealize Automation 7.4のカタログ項目に関するさまざまなサービスリクエストフォームをIT部門が簡単に作成できる。そのため、不要なブループリントの作成を減らすことが可能。

 マルチテナント機能は、テナントごとにフィルターベースのネットワークサービスやインフラの構成要素の可視化を実現し、マルチテナントに対応したVMware vRealize Orchestratorの最新版もサポートしている。

 VMware vRealize Suite Lifecycle Manager 1.2の新機能には、製品内マーケットプレースへの対応、ITコンテンツのライフサイクル管理がある。

 製品内マーケットプレースへの対応では、新たに提供される「App Store」のような統合環境から、ヴイエムウェアとエコシステムパートナーが提供するソリューションをすぐに使うことが可能。これらのソリューションは、VMware vRealize Operationsの管理パック、VMware vRealize LogInsightのコンテンツパック、VMware vRealize Automationのブループリントやプラグインまでを網羅していおり、VMware vRealize Suite Lifecycle Manager内で、関連するパッケージアプリケーションやコンテンツのアクセス、ダウンロード、導入、削除ができる。

 ITコンテンツのライフサイクル管理では、インフラのコンテンツをアプリケーションとして扱えるとともに、DevOpsを活用し、複数の環境にわたるVMware vRealizeのコンテンツ管理の迅速性、品質、一貫性を実現できる。またコンテンツの把握、テスト、導入のための自動リリースパイプラインをはじめ、GitLabとの連携によるコンテンツの保存やバージョン管理、複数の開発者が関わるユースケースへの対応も可能となった。

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