DevOpsはワークフロー戦略と考えられているかもしれないが、その影響はそれよりもはるかに深い部分まで及ぶ。DevOpsは多くの組織にとって、文化の変化である。そして、それを正しく理解する組織が共同作業で成果を上げている。
これは、GitLabが5296人のソフトウェア開発者、最高技術責任者(CTO)、ソフトウェアプロフェッショナルを対象に実施した調査で明らかになった最も重要な点である。この調査は、DevOpsがソフトウェアプロフェッショナルにとって2018年の最優先事項であることを示している。
GitLabはDevOpsプラットフォームを提供しているので、この市場に利害関係がある。そのことには注意が必要だ。とはいえ、DevOpsの採用に関する今回の調査では、ソフトウェアリリースサイクルの頻度と激しさが増す中で、組織全体の共同作業と調整が必要になっているとの認識の広まりが明らかになった。回答者の10人に4人は、1日に複数回コードをデプロイすると答えた。開発者に対して、もっと速くコードを記述するよう圧力をかけるだけではうまくいかない。必要なのは、共同作業、情報の共有、継続的な改善、継続的な革新を奨励する職場環境だ。
DevOpsの考え方のルーツは、エンジニアリングおよび設計と生産システムの連携を目指したトヨタ生産方式までさかのぼることができる。ソフトウェアアーキテクトのWilliam Holroyd氏は、DevOpsとトヨタ自動車の関係について、自身のブログ記事で非常に明快に説明している。
トヨタ自動車の生産環境と同様、DevOpsにおいても、文化が全てである。GitLabの調査では、ハイパフォーマーの45%は明確なDevOpsがあると回答した(ハイパフォーマーとは、オンデマンドでコードをデプロイする人や、自分の時間の50%以上を新しい作業に費やす人のこと)。これは、同様の回答をしたパフォーマンスの低調なチームの割合(21%)の2倍以上である。同調査では、開発者と経営者はDevOpsの重要性を理解しているが、DevOpsはまだ導入の初期段階にあることも明らかになった。

提供:IBM Media Relations
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。