朝日新聞社が販売情報共有システム「ASAネットシステム」を刷新し、4月2日に本番稼働を開始した。これを支援した富士通エフサスとサイボウズが発表した。
ASAネットシステムは、2001年から運用しており、朝日新聞本社をはじめ、全国の新聞販売所、支援会社間で約5000ユーザーが使用している。今回の刷新では、富士通エフサスが全体のシステム構築を担当し、その基盤として、サイボウズのクラウドサービス「kintone」を採用している。
システムの全体像
新システムでは、双方向コミュニケーションや検索性の向上、モバイル活用、システムの柔軟性向上などが実現している。
kintoneのポータル上で本社から登録された各種情報の閲覧や通知の確認などができるようになり、企業間を跨いだタイムリーな情報共有と手軽なコミュニケーションが可能となる。また、販促品発注や読者問い合わせ共有などの機能により、販促支援プロセスのスピードアップと品質向上を図るとともに、業務効率アップにも貢献する。
双方向コミュニケーションでは、本社からの情報発信だけでなく、新聞販売所やグループ企業からの情報収集や各種申請も電子化。従来のFAXやメール、電話による情報共有をシステム化した。
検索性の向上では、全機能横断、添付ファイル内情報まで検索可能な全文検索機能が追加された。送信者側で付与したタグに基づいて情報を検索するタグ検索機能により、「すぐに情報が見つかる」「知らせたい情報を見つけてもらいやすくする」といった検索環境が実現した。
モバイル活用では、本社からの重要な通知の確認やアンケートなどへの回答についても、スマートフォンなどのモバイル端末から操作が可能になった。
さらにkintoneの高い拡張性を活かし、業務変化に伴うシステム変更や、新たな機能の取込みが容易に行えるアプリケーション基盤が利用できるようになった。