同氏によれば、WeatherBugはこの目標を実現するために天候の3Dモデル表示やARの技術を試していたが、AWSのおかげで計画を加速できたという。同社の開発者は、コーディングではなく、ホストが天気予報の中で使うアセット(小道具、3Dモデル、照明など)を仕上げるのに時間を費やせるようになった。WeatherBugは最初、AppleがiOS用に提供している「SceneKit」を使おうとしたが、3Dのシーンを作るにはかなり専門的なスキルが必要だった。「Sumerianが提供している抽象レベルは、大規模に利用しやすい」と同氏は述べている。
さらに同氏は、WeatherBugの規模が拡大するに従って、iOSやAndroid用のARツールを置き換えていく予定だと付け加えた。
Electronic Caregiverの最高技術責任者(CTO)Bryan Chasko氏は、Sumerianを試用できるようになる前に、バーチャル健康アシスタントの3Dペルソナとして「Addison」を作成してあったが、最終的にはサービスをAWSに移行するつもりだという。
Addison CareとElectronic Caregiverは、米ニューメキシコ州のラスクルーセスに本社を置き、バーチャル健康管理事業にも乗り出しているSameDay Securityのプラットフォームだ。Addisonは、自宅にいる人の健康状態を監視し、歩き方や転倒のリスクを分析することができるバーチャル介護士として機能する。在宅医療で転倒は大きなリスクだ。Chasko氏によれば、Addisonはもともと、複雑なゲーム用のエンジンと3Dモデリングソフトウェアで作られたものだった。
しかしAddison Careは、人工知能(AI)やマシンビジョン、機械学習などの要素を組み込まなくてはならなかった。AWSのSumerianにはこれらのサービスがあらかじめ統合されているため、決定木を追加するのが簡単になったという。Addison Careは、評価用に薬局にも展開されている。この利用事例は、サービス業などの企業がSumerianのホストで目指すような事例に近い。
「われわれは、Addisonに共感する能力を持たせ、顧客と個人的なつながりを作らせたいと思っている」とChasko氏は言う。「Sumerianは、そういった結びつき作りを加速させることができる」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。