山谷剛史の「中国ビジネス四方山話」

テンセント、ゲームの世界にも信用スコアを導入 - (page 2)

山谷剛史

2018-04-10 07:30

 テンセントといえば、MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)の「王者栄耀」の開発や、ヘビーユーザー向けのMOBA「リーグ・オブ・レジェンド」、サバイバルゲーム「プレイヤーアンノウンズ バトルグラウンズ(PUBG)」、ファストパーソンシューティングゲーム(FPS)の「クロスファイア」の中国での運営のほか、多数のゲームをリリースしている。特に「王者栄耀」は、子供や女性ユーザーなどライトユーザーでも遊べて、特に小中学生の間で大ヒットしたことから社会問題にまで発展したタイトルだ。

 これまでもテンセントはPC用オンラインゲームを中心に、いくつかの星の数で信用が評価され、星の数が増えるとアイテムがもらえるといったシステムを導入していたが、今回のゲーム信用スコアサイトの正式オープンにより、今後はテンセント製ゲームで統一された信用スコアシステムが運用されそうだ。

 ゲームにのめり込まない人にとっては必ずしも縁がある信用スコアというわけではないが、新作タイトルをいろいろ遊んでみたいヘビーユーザーであればあるほど、テンセント製ゲームにおいて清廉潔白なプレイを意識せざるを得なくなるだろう。また信用社会を進める中国にとっては、テンセントの信用システムは評価されるシステムであり、ひいては同社のゲーム市場のシェア拡大を評価するかもしれない。

山谷剛史(やまやたけし)
フリーランスライター
2002年より中国雲南省昆明市を拠点に活動。中国、インド、アセアンのITや消費トレンドをIT系メディア・経済系メディア・トレンド誌などに執筆。メディア出演、講演も行う。著書に「日本人が知らない中国ネットトレンド2014 」「新しい中国人 ネットで団結する若者たち 」など。

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