今日のポイント
- バリュー投資とグロース投資はどっちが魅力的?
- 株価が割安な銘柄を選ぶことで投資リスクをある程度抑えられる
- 割安な成長株はなかなか存在しない
- 割安と判断している大型好配当利回り株
これら4点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。
バリュー投資とグロース投資はどっちが魅力的?
株式投資の代表的スタイルは2つある。1つはグロース(成長株)投資、もう1つはバリュー(割安株)投資だ。読者の皆さんはどちらのスタイルに近いだろうか?
筆者は25年の日本株ファンドマネージャー経験があるが、主に割安株への投資でベンチマーク(競争相手)となる東証株価指数(TOPIX)を上回るパフォーマンスを上げてきた。割安株をコアとして長期保有しながら成長株で短期売買を繰り返しつつ、サヤを稼ぐ戦略である。
株式投資の初心者は、まず割安株投資から始めた方がいいだろう。配当利回りの高い大型株が最初の候補となる。小型成長株も面白いのだが、小型成長株には値動きの荒いものが多く注意を要する。
小型成長株の株価変動(イメージ図)

出所:筆者作成
上のグラフでは、成長株の株価変動イメージを3つの時期に分けて描いた。
- 黎明期:成長期待があるがまだ利益がほとんど出ない時期
- 成長期:利益が大きく成長する時期
- 成熟期:最高益更新が続くものの増益率が大幅に鈍化する時期
このグラフは成長株の成功事例をイメージして描いた。黎明期から成熟期まで長く持っていれば高いリターンが得られる。ただし、それでも投資タイミングが悪いと短期的に大きな損失をこうむることがある。それがグラフで赤い矢印を付けたところだ。