グーグル、DWH基盤「BigQuery」を東京リージョンで提供--みずほ銀行が試験運用 - (page 2)

藤本和彦 (編集部)

2018-04-19 07:00

 記者会見では、東京GCPリージョンでの提供開始に先立ってBigQueryを試験運用した、みずほ銀行の個人マーケティング推進部 参事役 シニアマネージャー 黒須義一氏、IT・システム統括第一部 戦略情報基盤システム推進チーム 調査役 家村育民氏がゲスト登壇した。

 現在、同行では、オンプレミスで構成された分析用のDWH環境でSQLクエリを実行しているものの、処理能力に上限があることから作業時間が長時間化しているという課題を抱えていた。

 この問題を解決するためシステムのクラウド化を検討していたところ、東京GCPリージョンでBigQueryが利用可能になるということを知り、同行が定めるセキュリティ要件を満たす形で実証実験(PoC)を実施した。

 BigQueryを活用することで、処理能力の上限を気にすることなく、データ分析タスクの集約・並列化が可能になり、複数業務にわたるデータ分析者の業務時間が短縮・効率化されることが分かった。効率化された時間を企画立案や分析作業など、より本流の業務に充てたいと考えている。

 これまでのオンプレミス環境からクラウド環境に移行することで、運用コストを「3分の1~4分の1」(黒須氏)に抑えられることも試算で明らかになった。

 実証実験では、実際に業務で使用する個人顧客向けのマーケティングデータを利用し、実業務での活用を見据えた形で実施した。BigQueryの性能検証では、処理の多重度を上げていっても、高いパフォーマンスを維持できることが分かった。今後、利用者やデータが拡大し、多重度を上げていくことが求められるため、大きなメリットになると家村氏は説明した。

 「DataprepやData StudioといったツールをBigQueryとともに活用することで、クラウド上での分析業務を一気通貫で進めることが可能になることを今回の検証で確認できた」(黒須氏)

みずほ銀行 黒須義一氏
みずほ銀行 個人マーケティング推進部 参事役 シニアマネージャー 黒須義一氏

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