編集部からのお知らせ
解説集:台頭するロボット市場のいま
解説集:データ活用で考えるデータの選び方
海外コメンタリー

SAPがソフトウェア構築に人類学者を採用する理由

Stephanie Condon (ZDNet.com) 翻訳校正: 藤本京子

2018-04-25 06:45

 ソフトウェアの構築に携わっている人は、エンジニアからプロダクトマネージャー、ビジュアルデザイナー、ユーザビリティテスト担当者までさまざまだ。これだけの人が携わっているにもかかわらず、最終的な製品がエンドユーザーにとって最適に設計されていないこともある。

 それは、人間の行動には市場調査では完全に答えが出ない部分があるためだ。SAPのJames Harvey氏によると、エンタープライズソフトウェアを構築するにあたっての疑問は「個人的なケースでも、チームとしてまとまった場合でも、人はどのように課題に立ち向かうのか」という点だという。

 SAPの「SuccessFactors」エンジニアリングおよびクラウドオペレーション担当シニアバイスプレジデントを務めるHarvey氏は、この疑問の答えを見つけるべく、一般的な技術者の領域を超えた部分に踏み込んだ。SAPのSuccessFactors部門には、同社の顧客や潜在顧客を観察する行動科学者が約6名存在し、顧客の仕事場で側について仕事ぶりを見ているという。

 「彼らは設計をすることもなく、要件定義をすることもない。従来のソフトウェア担当者がやるようなことは何もしない」とHarvey氏。「彼らが注力しているのは人間についての研究で、課題にどう立ち向かっているかだ」

 人類学者や行動科学者がUXデザインに関わることは特に新しいコンセプトではない。数十年前、Xeroxのパロアルト研究所ではコピー機の設計に社会科学者が携わった。DellやMicrosoft、Intelといった大手テクノロジ企業でも、長年にわたって社会科学者を雇用している。さらに2年前には、Cognizantが人間行動の研究を専門とするコンサルティング会社ReD Associatesの株を49%取得。CognizantとReD Associatesは戦略的パートナーシップを結び、人間科学がITサービスを補完する方法に取り組んでいる。

 このアプローチは、他のエンタープライズソフトウェアベンダーが展開してきたデザイン思考とも似ている。

 SuccessFactorsは、行動科学で人材分野の基本的な課題を一部解決している。というのも、SAPでもSuccessFactorsによって人が他の人材を見つける際に役立っているのだ。

 当然のことながら、Harvey氏によると「人材探しの課題」はすべての企業に存在し、特に約500人以上の社員を抱えるようになった企業にとっては深刻だという。SAPはAppleと共同で、社員がコミュニケーションしたい同僚を探す際、どのような行動を取るのか調査した。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

Special PR

特集

CIO

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    AI導入に立ちはだかる「データ」「複雑さ」「コスト」「人材」の壁をどう乗り切ればいいのか?

  2. クラウドコンピューティング

    【IDC調査】2026年には75%のアプリがAIを実装!導入で遅れた企業はどう“逆転”すべきか?

  3. 運用管理

    経産省調査で明らかに:未だにレガシーシステムを抱える企業が8割!オープン化でよくある課題とは?

  4. 運用管理

    AWS東京リージョンの大規模障害に学ぶ、パブリッククラウド上のシステムの迅速な復旧方法

  5. windows-server

    【ユースケース】ソフトウェア開発にDell EMCインフラ+コンテナを使うメリット

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]