ウェブ画面から新規のデータソースに接続可能に
Tableau Prepを追加しただけでなく、Tableau 2018.1ではTableau自身の機能強化も図っている。
Tableau Server(またはTableau Online)上で提供するウェブブラウザベースの分析・閲覧機能「Web Authoring」を強化した。あらかじめ接続先を登録しておくことなく、Web Authoringの画面上から新規の外部データソース(ファイルやRDBMS、SaaSなど)に接続できるようになった。
これに対して従来は、あらかじめTableau Desktopによって登録しておいたデータソースにしか接続できなかった。例えば、外部のSQL Server上のデータを分析したい場合、まずはTableau Desktopで接続の設定を作成し、これをTableau Serverに登録する必要があった。
Web Authoringでは「ダッシュボードスターター」も追加した。著名なSaaS(Salesforce.com、Oracle Eloqua、Marketo、ServiceNow)向けに、あらかじめダッシュボードを用意した。「1からダッシュボードをオーサリングする必要がないため、データ分析の初心者でも素早くダッシュボードを利用できる」(Beers氏)
社内の役割に応じて必要な機能だけを安価に使う
Tableau Prepの追加とTableauの機能強化に合わせて、データを分析するエンドユーザーの役割(利用する機能)に応じてライセンスを「Tableau Creator」と「Tableau Explorer」と「Tableau Viewer」の3つに分けた。自身が必要とする機能に応じてライセンス費用を支払えるため、より安価にTableauを利用できるようになった。
「あらゆる人がデータを活用するが、すべての人が同じ使い方をしているわけではない。フル機能が必要な人もいれば、クリーニング済みのデータを使って分析する人もいれば、ダッシュボードを見るだけの人もいる」(Beers氏)
(1)Tableau Creatorは、フル機能版の最上位ライセンスだ。Tableau Prep、Tableau Desktop、Web Authoringの機能を含み、あらゆるデータソースにアクセスできる。価格は、1ユーザーあたり月額70ドルだ。
(2)Tableau Explorerは、データを受け取ってから分析する用途に適した、業務部門向けのライセンスだ。Tableau Serverに登録済みのデータをウェブブラウザ上で対話型に分析するWeb Authoringの機能を利用できる。価格は、Tableau Serverを使う場合、1ユーザーあたり月額35ドル。SaaS版のTableau Onlineを使う場合、1ユーザーあたり月額42ドル。
新版のWeb Authoringでは未登録の外部データソースに接続できるが、この強化点を享受できるライセンスは最上位ライセンスのTableau Creatorだけ。Tableau Explorerは従来版と同様、登録済みのデータに限って分析できる。
(3)Tableau Viewerは、ダッシュボードを受け取って、これを閲覧するだけの用途に適したライセンスだ。Tableau Server上のコンテンツを閲覧できる。価格は、Tableau Serverを使う場合、1ユーザーあたり月額12ドル。Tableau Onlineを使う場合、1ユーザーあたり月額15ドル。