Googleが「Google Cloud Platform」を利用したい研究者を対象に新しいプログラムを立ち上げた。
Googleが米国時間4月26日に述べたところによると、クラウド技術の利用を通して、学術研究の速度と効率性、セキュリティを高め、コストを下げることが可能になる。同社はこの技術を利用する研究者を支援したい考えだ。
「Google Cloud Platform」(GCP)研究クレジットと呼ばれるこの新しいプログラムを利用することで、研究者はクラウド上のデータストレージ、アナリティクス、および機械学習機能を活用できる、と同社はブログ投稿で述べた。
「新しいアイデアに着手しようとしている研究者でも、未発表の研究成果を実証しようとしている研究者でもいい。われわれは、それらの研究者が新たな発見を発展させるのを支援したいと考えている」(Google)
研究者らは既にGoogle Cloud Platformを研究に利用している。米マサチューセッツ工科大学(MIT)はGCPを数学的研究に活用しており、コロンビア大学のラモントドハティ地球観測所はGCPを通して気候科学データセットを管理するためのオープンソースプラットフォームを開発した。
プログラムへの応募資格があるのは、米国内の認定学術機関の研究者、または英国やオーストリア、ドイツ、イタリア、フランス、デンマーク、スウェーデンなど対象国の学位授与機関の研究者となっている(現時点で日本は対象外)。
Googleは今後、このプログラムをより多くの国に拡大したいと考えている。
プログラムで付与されるGCPクレジットは、ストレージやコンピュート、データ分析などの要素に関連するGoogle Cloud Platform上のコンピューティング研究およびサービスに使用できる。これらのクレジットがほかの目的(例えば、仮想通貨マイニング)に使われた場合、Googleは同プログラムへの参加を無効にすることができる。
研究者は5000ドル(約55万円)相当のGCPクレジットを付与されるが、追加のクレジットを申請することも可能だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。