長野県中野市、JA中野市、NTT東日本は4月27日、中野市のぶどう農家にモノのインターネット(IoT)のパッケージサービスを提供し、3月30日から運用開始したと発表した。
これは、農作業の省力化と農産物の収穫量向上・安定化などを支援するもの。NTT東日本の「ギガらくWi-Fi」をIoTゲートウェイとし、IoTセンサやネットワークカメラ、データ可視化用のクラウド基盤、運用サポートをセットにしている。データを活用した新規就農者や後継者への栽培技術継承の検討を進めていたJA中野市と、安定した農業経営の実現を支援していた中野市が、NTT東日本と連携して開発した。
ビニールハウス内の温湿度や土壌水分量、日射量などの栽培データを収集・蓄積して可視化したり、栽培データをJA中野市が保有する教師データ(作物、品種ごとの育て方、季節ごとの温度管理などを詳細に記載したデータ)と照らし合わせたりしながら栽培活動に取り組める。また、ビニールハウス内にネットワークカメラを設置することで、作物の育成状況の管理に加えて、「遠隔でのハウスの開閉状態の確認」や「収穫時期における盗難被害の抑止」にも役立てられる。
サービス運用イメージ(出典:長野県中野市、JA中野市、NTT東日本、以下同)
ハウス内にネットワークカメラを設置し、収穫時期の盗難・害獣被害を抑止