英当局、Cambridge Analyticaに米国人への情報開示を命令

Edward Moyer (CNET News) 翻訳校正: 矢倉美登里 吉武稔夫 (ガリレオ) 2018年05月07日 11時38分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 先ごろ話題となったFacebookのデータ不正流用に関係した英企業Cambridge Analyticaは、どのようなデータを保有し、どのように利用していたか、ある米国市民に対して説明するよう迫られそうだ。そして、それには英国の規制当局の力が必要だった。


提供:Getty Images

 その過程で、他の大勢の米国民にも、自分のデータに関する情報を要求できる道が開けるかもしれない。

 英情報コミッショナー事務局(ICO)は現地時間5月4日、ロンドンを拠点とするCambridge Analyticaの親会社SCL Elections Limitedに対して、30日以内に米国のある大学准教授に情報を提供するよう命じた。情報を提供しなければ刑事訴追を受ける可能性がある。提供される情報には、この准教授に関して保有しているデータのコピーとその出所、共有した相手、利用方法が含まれる。

 ICOの命令は、英国のデータ保護法に基いてニューヨークのパーソンズ美術大学のDavid Carroll准教授が申請した「個人情報の開示請求」(SAR)によるものだ。SARを利用すれば、個人情報を保有または利用、共有する企業にコンピュータの記録と関連情報を要求できる

 ICOのElizabeth Denham局長は、声明で次のように述べている。「企業が保有する個人情報に対する請求権は、データ保護法の礎だ。Cambridge Analyticaがどのような個人データを保有し、それをどう分析したか、Carroll准教授らが知ることは重要だ」

 Cambridge Analytica問題は、米大統領選挙と、不適切に共有された米国の大勢のFacebookユーザーに関するデータに、大きく関係していた。だが、米国ではCambridge Analyticaはペーパーカンパニーにすぎず、法的措置の有効性が減じる恐れがあるため、英国での法廷闘争を仕掛けることにした、とCarroll准教授の代理人は声明で述べている。また、米国のデータ保護法は英国のものほど厳しくないとも指摘した。

 ICOがCarroll准教授の開示請求を支持したことは、知らないうちに自分のデータが共有された他の大勢のFacebookユーザーも、Cambridge Analyticaに対して情報開示請求ができる可能性があることを示している。

 Cambridge Analyticaの親会社であるSCL Electionsは、30日以内ならICOの命令に異議を申し立てることができる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
ITアナリストが知る日本企業の「ITの盲点」
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell Technologies World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]