なお、IaaSに関しては、「オラクルは、パフォーマンスが高く、コストが安く、セキュリティに優れたエンタープライズクオリティを実現している点が特徴である」と述べ、「競合他社との差は、オラクルは、SaaS、PaaS、IaaSのすべてを提供できること、ERP、CRM、HRなどのあらゆるアプリケーションを提供できることである」と続けた。
そのほか、データセンターに関しては、米国4地域のほか、カナダ、オーストラリア、ブラジル、中国、日本、英国、オランダ、ドイツに設置。「今後、データセンターを増やす予定であり、スイス、サウジアラビア、韓国、インド、トルコへの設置を予定。さらに、米国防省向けに専用のデータセンターを追加する予定である。また、英国には2つのデータセンターを追加する予定だ」と語った。
Kurian氏は、人工知能(AI)とブロックチェーンに関する取り組みにも触れた。
「今後1年において、最も重視しているのがAIを活用することである」とし、「AIのアルゴリズムにビジネスプロセスを統合し、業種にあわせた学習を可能にすることで、AIがより速く学習し、ソフトウェアによって実現できる効率性を高めることができる。オラクルのすべてのプラットフォームに汎用的なAIのパワーを活用することで、アプリケーションのステップチェンジができる」と述べた。
また、ブロックチェーンについては、チリの銀行で、銀行間のトランザクションをブロックチェーンで管理したり、ナイジェリアでは、税関において、原産国にあわせた課税をブロックチェーンで実施したりといった例のほか、製薬会社では、薬に不具合などが発生した際に、薬の製造元から薬局までの流通において、ブロックチェーンを活用。
その薬がどこにあり、それをどう回収した方がいいのかを確認できるようにするといった事例を紹介。「オラクルは、ブロックチェーンを積極的に活用することで、元帳全体のトランザクションの健全性を担保したり、分散型のシステム構成を提案したりといったことが可能になる」と述べた。