セールスフォース・ドットコムは5月15日、小規模企業やスタートアップ企業を対象としたライセンス体系「Salesforce Essentials」の国内展開を発表した。第1弾として、SaaS型営業支援システム「Sales Cloud」とSaaS型顧客対応支援システム「Service Cloud」のEssentials版を提供開始する。

セールスフォース・ドットコム 専務執行役員 コマーシャル営業 千葉弘崇氏
Essentials版は、利用者数を最大5人に限定し、1人当たり月額3000円(税別)で利用できる。上位版と同じ機能が使えるが、アプリ開発はできない。従業員数が数十人程度の小規模企業やスタートアップ企業での利用が想定されている。
専用の学習教材やチュートリアル、設定アシスタントを用意し、操作方法などを確認しながら自社の業務に合わせて初期設定を行うことができる。小規模企業では、営業活動が属人的で、社員はいくつもの役割を兼任し、IT部門がないといった問題に直面しているという。Essentials版は、こういった企業での導入促進を狙っている。
人工知能「Einstein」も組み込まれており、手作業によるデータ入力を自動化したり、営業データと顧客データを連携したりできる。アプリストア「AppExchange」で提供しているアプリを組み込んで機能を拡張することも可能だ。Essentials版のユーザー向けに推奨アプリをピックアップした専用ページを新設した。
グーグルと共同キャンペーンを実施する。Essentials版の利用者はオフィススイート「G Suite」を3カ月無料で試用可能。また、パソナテキーラがEssentials専用の導入支援サービス「AGORA Essentials plus」を提供する。