丹南ケーブルテレビは、DNSサーバを「F5 BIG-IP DNS」に刷新した。F5ネットワークスジャパンが5月17日に発表した。
丹南ケーブルテレビでは、2010年ごろからDNSサーバとして利用してきた「BIND」の運用負荷が課題となっていた。BINDは深刻な脆弱性が相次いで発見されており、頻繁にアップデートする必要が生じている。対象となる脆弱性や修正内容の調査といった準備も含め、1つのパッチを当てるのに2〜3週間を要していた。
新しいDNSサーバの選定に当たり、複数のオープンソースソフトウェア(OSS)やアプライアンス製品を比較検討した。最終的に、ファイアウォール「BIG-IP Advanced Firewall Manager(AFM)」と組み合わせられることや、少ない台数で性能要件を満たせることが決め手となり、統合プラットフォーム「BIG-IP」の採用を決めた。
BIG-IP DNSの導入後は、頻繁に発生していたパッチ適用が不要になった。機器集約によって設置スペースを削減し、ネットワーク機器管理の負担も軽減した。また、BIG-IP AFMでルール設定を可視化することで、不要あるいは重複した設定を発見したり、それぞれの設定に対してどれだけの違反が発生したのかを定量的に把握したりできるようになったという。
導入したBIG-IPでは、BIG-IP DNSとBIG-IP AFMが動いており、これまで5台の機器で構成されていたDNSとファイアウォールが、冗長化された2台のBIG-IPに集約されている。また権威DNSサーバとキャッシュDNSサーバを運用しているが、いずれもBIG-IPに収容されている。今後はDDoS対策やSSLオフロードでも、BIG-IPを活用していく計画だ。
丹南ケーブルテレビの導入概要(出典:F5ネットワークスジャパン)