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戦略から実践へ--北米最大規模「IoTワールド2018」開催

田中克己

2018-05-24 07:30

IoTワールド2018
IoTワールド2018

 「戦略から実践へ」。北米最大規模のIoTイベントと言われているIoT ワールド2018が5月14日から17日までの4日間、米シリコンバレーのサンタクララ・コンベンションセンターで開催された。IoTのイノベータら約1万2000人が参加した同イベントは、PoC(概念実証)から実用に応えるソリューションへと進展した。300社以上のIoT関連企業が約10万平方フィートの展示会場に最新の製品やサービスを展示。スタートアップ100社超も競うサービス商品を説明する。

スタートアップ100社の会場風景
スタートアップ100社の会場風景

 IoTワールド2018年は、2017年に見られなかったAmazon Web Services(AWS)とMicrosoft、Googleのパブリッククラウドベンダー3社がそろい踏みしたこと。背景には、センサなどIoTデバイスが自動車や家電、ビルなどあらゆる機器、場所に組み込まれた結果、膨大な数になってきたことがある。加えて、センサや端末などの近くで処理するエッジ・コンピューティングへの流れが加速していることもある。例えば、FogHornは製造現場で、データの可視化や統計分析などを可能にするエッジ・コンピューティングを、ClearBladeが新しいIoTエッジ・プラットフォームをそれぞれ披露する。

 
クラウド活用を説くグーグル
AWSのブース
AWSのブース

 日本企業では、2017年に続いてIoT通信プラットフォームなどを展開するソラコムが出展し、米国市場の開拓に本格的に乗り出す。米国法人ソラコム・グローバルの玉川COOは会場で、産業向けルータやグローバルSIMカードの顧客企業を紹介する。例えば気温や湿度、日射量のセンサなどを内蔵し、農地の作付けから収穫までを見える化するkikuxi、携帯型翻訳機のPocketalkなどだ。玉川氏は「日本はPOCから本格的に立ち上げるのに時間がかかるが、米国では一気に大きく始める傾向がある」と期待する。

 
ソラコム現地法人の玉川COO

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