日本精工は、国内ユーザー6000人が利用する仮想デスクトップ基盤(VDI)を構築した。2018年中の稼働開始を予定している。ハイパーコンバージド基盤(HCI)ソフト「Nutanix Enterprise Cloud OS」とデスクトップ仮想化ソフト「Citrix XenDesktop Enterprise(XDE)」を採用した。シトリックス・システムズ・ジャパンとニュータニックス・ジャパンが5月23日に発表した。
2018年8月から日本精工の大崎本社、海外拠点を含む事業部門(自動車事業、産業機械事業)、機能部門、技術部門、関係会社に展開する。
同社では、2008年ごろから情報漏えい防止と管理コスト削減を目的に、PCのシンクライアント化を進めてきた。しかし、低帯域ネットワーク環境で利用できないことやサポートたいせいに課題がある点から、グローバルでの全社展開はできなかった。また、既存のクライアント仮想化基盤では、社内でのウェブ会議、SNS、Skypeをはじめとするコラボレーションツールの活用に制約があった。そこで、新たなクライアント仮想化基盤への転換を決定した。
XDEについては、デスクトップ環境をサーバで集約・実行することで、セキュリティと柔軟性に優れた、多機能・高性能なシステムが構築できる点を評価した。Nutanix Enterprise Cloud OSについては、ワンクリックでさまざまなアプリケーションを簡単に提供できる点、マルチクラウドアーキテクチャの基盤を構築できる点を評価。また、KVMベースのハイパーバイザー「Acropolis Hypervisor(AHV)」を利用することで、ライセンスコストを抑えられる点も評価した。