端末の利用データを機械学習で分析、日本HPがサポートを強化

渡邉利和

2018-05-30 10:32

 日本HPは5月29日、法人向けPCサービス事業を拡充する一環として、「HPアナリティクス&プロアクティブ 管理サービス」を発表した。主に中堅・中小企業向けのもので31日から提供する。

“プロアクティブ”管理のイメージ(出典:日本HP)
“プロアクティブ”管理のイメージ(出典:日本HP)

 同社は、大企業向けに約2年の提供実績がある「HP Device as a Service」で、ユーザーの個々のニーズをきめ細かく対応するフルカスタマイズ型のサービスを月額課金・直販で提供していた。新たに追加した「HPアナリティックス&プロアクティブ 管理サービス」では、管理対象デバイス数と契約年数で決定する金額を一括支払いする形で、メニュー化されたサービスを利用する。パートナー経由でも販売することで、中堅・中小企業を幅広くカバーするサービスとなる。

日本HP パーソナルシステムズ事業本部クライアントソリューション本部長の村上信武氏
日本HP パーソナルシステムズ事業本部クライアントソリューション本部長の村上信武氏
日本HP パーソナルシステムズ事業本部サポートサービス部担当マネージャーの中宏樹氏
日本HP パーソナルシステムズ事業本部サポートサービス部担当マネージャーの中宏樹氏

 概要についてパーソナルシステムズ事業本部 クライアントソリューション本部長の村上信武氏は、多くの企業が抱えている課題に「増加するデバイス」「マルチOSの煩雑さ」「逼迫(ひっぱく)したITリソース」「情報セキュリティの脅威増大」の4点を挙げた。同社のサービスで、デバイス管理や運用管理業務をアウトソーシングすることにより、ユーザー企業のIT部門の負担が軽減され、「攻めのIT」に取り組む余力を生み出すことが可能になるとした。

 また、同事業本部サポートサービス部 担当マネージャーの中宏樹氏は、サービス内容について、機械学習に基づく予測分析と、予測に基づくプロアクティブな管理が提供されると説明。デバイスの稼働分析データから故障予兆やセキュリティリスクなどを見つけ出し、影響を及ぼす前に対応を行えるとしている。また、デバイスで万一障害が発生した場合に、HPサービスエキスパートが問題解決や修理などを対応することでダウンタイムを最小にするという。

 メニューは「スタンダード」「エンハンスド」「プレミアム」の3種類が用意される。対象となるデバイスはWindows、Android、iOS、MacOSで、HP製の法人向けPCのほか、各種スマートフォンやタブレット、他社製PCも含む。だが、修理やパーツ交換などの対応はHP製品のみとなる。

サービスメニューと概要(出典:日本HP)
サービスメニューと概要(出典:日本HP)

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