編集部からのお知らせ
新着記事まとめ:アジャイル開発が支えるDX
新しい働き方の関連記事はこちら
日本株展望

米朝会談実施で日本株買い戻し?--米金利上昇・貿易戦争の不安は消えず

ZDNet Japan Staff

2018-06-04 10:21

今日のポイント

  1. 4つの悪材料から先週の日経平均は続落
  2. トランプ大統領が予定通り、米朝首脳会談を実施と表明
  3. 5月の米雇用統計強く、6月12~13日FOMCで利上げの確度さらに高まる

 これら3点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

4つの悪材料から先週の日経平均は続落

 先週の日経平均株価は1週間で279円下がり、2万2171円となった。一時2万2000円を割り込む場面もあった。

日経平均日足:2018年1月22日~6月1日


 以下、4つの悪材料が警戒された。

(1)トランプ大統領が仕掛ける貿易戦争がエスカレートする懸念

 米中間の通商交渉は、解決の糸口が見えない。5月後半からトランプ大統領が仕掛ける貿易戦争の矛先が中国だけでなく、日本、欧州、カナダ、メキシコにも向き始めたことが警戒されている。

 5月23日、トランプ大統領は自動車の輸入関税を25%に引き上げる検討を始めた。実現すれば、日本に最も大きなダメージが及ぶ。

 6月1日、米国はEU(欧州連合)、カナダ、メキシコから輸入する鉄鋼とアルミニウムに追加関税を課した。鉄・アルミの追加関税は、中国・日本に対して発動したものの、EU、カナダ、メキシコに対しては発動を猶予していたが、今回猶予期限は過ぎ発動した。EUは報復措置を検討しており、対立が先鋭化するリスクがある。

(2)イタリア政局不安で、イタリア国債が売られる

 イタリアでは、3月に実施された総選挙でポピュリズム政党「五つ星運動」と極右政党「同盟」が勢力を伸ばした。両党で連立政権の樹立を目指したが、EU批判を繰り広げる両党とマッタレッタ大統領との対立が先鋭化し、政権樹立が困難になった。イタリアの政治混迷を嫌気し、イタリア国債が売られた。「五つ星」が、減税・公共投資増額などバラマキ型の財政を提案していることも、イタリアの信用不安を高めている。

 5月31日にはコンテ首相を立て、何とか連立政権を発足されるめどが立ち、イタリアの政局不安はやや低下した。ただ、ポピュリズム政党が主導して、反EU・反緊縮の動きを強める間、イタリア不安が続く可能性もある。

(3)米金利上昇の副作用として、低信用国の通貨・国債が売られる

 米金利上昇で新興国から資金を引き上げ、米国に戻る動きが出ている。その流れから、トルコ、アルゼンチン、ベネズエラ、ブラジルなどの通貨が売られ、国債も売られている。

 イタリアも、対外債務残高の大きい国である。イタリアの政局不安でイタリア国債が売られているが、見方を変えると、米金利上昇の副作用で、低信用国イタリアの国債が売られていると見ることもできる。

(4)円高が進む

 貿易戦争の不安・イタリア政局不安・新興国通貨急落に伴う不安などが絡み、「リスクオフの円高」(世界的に不安が高まったときに安全資産として「円」が買われること)が進んだ。

 今年の日経平均の動きを見ると、円高が進むと日経平均が下がり(円高株安)、円安が進むと日経平均が上がる(円安株高)流れが、顕著である。

ドル円為替レートの動き:2018年1月22日~6月1日


ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]