IDC Japanは6月7日、国内携帯電話市場の実績値(2018年第1四半期:1~3月)を発表した。これによると、スマートフォンと従来型携帯電話(フィーチャーフォン)の合計出荷台数は971万台(前年同期比9.2%増)で、2017年第4四半期の1107万台に迫る規模となった。
ベンダー別では、アップルが474万台(iPhone)を出荷し、同11.3%増となった。また、シェアは48.8%でトップを維持し、日本市場での強さを保っている。一方、機種の構成比では、iPhone 8(Plus含む)がiPhone Xを上回ったと見られる。
2位は、AQUOS Senseが好調なシャープで152万台。前年2位の座をソニーから奪った形となった。3位は95万台を出荷したソニーで、4位は折りたたみ式のモデルなど従来型携帯電話からの移行層に親しみやすいモデルを多く出荷した京セラ。これに、DoCoMo With対象機種としてGalaxy Feelの出荷が引き続き好調だったサムスンが続いた。

2018年第1四半期 国内携帯電話出荷台数 ベンダー別 シェア(出典:IDC Japan)
※1000台未満は四捨五入
※従来型携帯電話を含む

2018年第1四半期 国内スマートフォン出荷台数 ベンダー別 シェア(出典:IDC Japan)
※1000台未満は四捨五入
※従来型携帯電話を除く
他方、従来型に分類される携帯電話の出荷台数は12万台で、これは機能を限定した子ども向けモデルだった。IDC Japanは、通常使用する機能を備えた携帯電話市場での従来型携帯電話の出荷が今期はゼロになったと指摘する。
その他、仮想移動体通信事業者(MVNO)向けに出荷されることの多いSIMフリーモデルは34万2000台となり、前年同期の76万6000台に比べ半数以下の出荷となった。市場全体に占める比率も3.5%と小さく、MVNOユーザーの機種変更の選択肢という観点からも、今後の動向が注目される。