Ciscoは同社のクラウドおよびシステム管理ソリューション「DNA Center」向けの新たな開発者ツールとAPIを発表した。同社によれば、これらを利用することで、開発者は「ネットワークが提供可能なあらゆるアナリティクスや知見にアクセスする」ことが可能になるという。
同社は、これらの追加機能は、ネットワークインテリジェンスを事業運営のレベルまで高め、IT業務を単純化し、SDKによってマルチベンダーネットワークをサポートするものだとしている。
さらに同社は、「DNA Centerでは、開発者がインテントベースのAPIを使って、ネットワークを1つのシステムとしてプログラムすることが可能になる。開発者は簡単に次世代のネットワーク対応アプリケーションを作ることができ、パートナーはネットワークをビジネスプロセスに組み込むことができる」と述べている。
Ciscoによれば、すでに15社のパートナーがDNA Centerプラットフォームを利用している。Ciscoのエンタープライズネットワーキング製品管理担当シニアバイスプレジデントSachin Gupta氏は、メディアに対して、これにはIBM(DNA Centerを自動化されたピアリングマネージドポータルに利用)、Accenture(ITSM運用におけるインシデント管理)、Dimension Data(無線SSIDのリース)などが含まれると説明している。
またほかにも、Tableau(レポーティング)、HCL(自動的なサードパーティーデバイスのプロビジョニング)、Italtel(IoT通信統合のためのラッパー)、Presidio(ネットワークデバイスの電力消費管理)、LiveAction(アナリティクス)、Infoblox(IPAM)、Micro Focus(ITSM)、ServiceNow(ITSM)、Logicalis(トラブルシューティングとITSM統合)、World Wide Technology(モバイルアプリ)、Conscia(ネットワークビジネスアナリティクス)など、さまざまな事例が含まれているという。
Ciscoのネットワーキングおよびセキュリティビジネス担当ゼネラルマネージャーのDavid Goeckeler氏は、インテントベースのネットワークの導入はまだ初期段階にあると述べている。
DNA Centerについては2017年のCisco Liveで発表されており、同社の掲げる「直感的ネットワーク」を構成する重要な要素として位置づけられていた。
DNA Centerは2017年8月前半にリリースされており、DNA Centerのネットワークアナリティクス機能も10月に提供されている。同社の最高経営責任者(CEO)Chuck Robbins氏は、DNA Centerを開発するために、同社は「Cisco IOS」を刷新する必要があったと述べている。
※本稿を執筆したCorinne Reicher記者はCiscoの招待を受け、オーランドで開催中のCisco Liveに参加している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。