NECは、製品ライフサイクル管理(PLM)ソリューション「Obbligatoシリーズ」の最新版「Obbligato III」を12月に発売すると発表した。人工知能(AI)を活用した設計支援機能が強化されている。
「Obbligatoシリーズ」は、設計図面・仕様書・部品表などの製品技術情報を一元管理する製品。約900社への導入実績がある。
新製品では、NECの最先端AI技術である「RAPID機械学習」を活用して、ベテラン技術者の勘と経験を可視化し、経験の浅い技術者を支援する機能をオプションで提供する。これにより、経験の浅い技術者の早期立ち上げや設計品質の低下防止を実現できる。
「RAPID機械学習」は、ディープラーニング技術を搭載し、事前に手本となるデータを読み込むことで傾向を自動で学習するため、データの分類/検知/推薦などの高精度な判断が可能。また独自技術により、分析エンジンの高速化と軽量化の両立を実現している。
この技術を組み合わせることで、ベテラン技術者が、製品・部品を設計する際にどのような技術情報(図面や仕様書など)を検索・参照・更新したかの操作履歴を蓄積し、AIが学習して可視化する。経験の浅い技術者には、設計する過程や製品・部品ごとに応じて、PLMに蓄積された膨大な技術情報の中からお勧めの参考情報を提示される。
今回はOracle Databaseに加え、PostgreSQLにも対応した。これにより、環境に合わせてデータベースを選択できるため、柔軟かつ低コストでのシステム構築・運用が可能となる。
販売価格は、「Obbligato III R4.3」が最小構成で360万円から。「Obbligato AI Option」の価格は未定で2019年から提供する。