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山谷剛史の「中国ビジネス四方山話」

中国で普及するシェアバッテリは儲かるのか - (page 2)

山谷剛史

2018-06-26 07:30

 おまけにアリペイ支払いであれば、芝麻信用の一定以上の信用スコア(そのスコアも普通に生活しているなら得られるスコア)でデポジットが不要となり、1時間1元(17円)で借りることができる。電子決済アプリさえ入れていれば、インストールされているアプリを気にせず利用できるので、利用の敷居も低い。よく見るシェアバッテリのブランドならば、返せる場所もどこかにあるだろうという気持ちで借りたまま、散策を続けられる。どこにでもあるというのは重要だ。

 街電は2017年3月時点で100万ユーザーだったのが、6000万ユーザーとなり、1日平均120万超の利用があるという。また小電や怪獣充電も3500万ユーザーを突破し、1日平均100万超の利用があるという。ユーザー数増加は使いやすくなったゆえだろう。iiMedia Researchによれば2017年には1億ユーザーを超えると分析している。

 ではシェアバッテリは儲かるのか。レンタル費用と広告が収入源だが、街電、来電、小電など代表する企業は2017年のうちに損益分岐点を越えたとしている一方、弱小企業は市場から撤退している。2017年における1つ当たりのモバイルバッテリのコストは、小電が100元(約1700円)、来電が94元(約1600円)、街電が200元(約3400円)であり、1日当たりの利用回数は、小電が1.8回、来電が0.8回、街電が0.7回となっていて、回収に必要な時間は小電と来電で2か月、街電で4.5か月となっている。

 シェアサイクルはどこにでも置かれ、広告が貼られ、どこかしら問題がある故障車だらけになっているのに対し、シェアバッテリは店舗のカウンターやモールの目立つところなどで置かれている分、現状では綺麗に使われていてメンテナンスもそれほど必要ではない。

 もっとも中国企業の競争あるあるなのか、企業がライバル企業のステーションを盗むという足の引っ張り合いもニュースとなっているが、今のところは明るい前途となりそうだ。

山谷剛史(やまやたけし)
フリーランスライター
2002年より中国雲南省昆明市を拠点に活動。中国、インド、アセアンのITや消費トレンドをIT系メディア・経済系メディア・トレンド誌などに執筆。メディア出演、講演も行う。著書に「日本人が知らない中国ネットトレンド2014 」「新しい中国人 ネットで団結する若者たち 」など。

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