デルから独立のクエスト・ソフト、5年でアジア太平洋市場の売上を3億ドルに

渡邉利和

2018-06-26 10:56

 クエスト・ソフトウェアは6月22日、米国本社の最高経営責任者(CEO)を務めるJeff Hawn氏による事業戦略説明会を開催した。併せて同日付でソフトウェアベースのバックアッププラットフォーム新製品「QoreStore」を発表した。

Quest Software 会長兼CEOのJeff Hawn氏
Quest Software 会長兼CEOのJeff Hawn氏

 説明を行ったHawn氏は、同社が設立30年の歴史ある企業であることと、今後の成長に関してアジア太平洋地域(APAC)、とりわけ日本市場を重要視している点に触れた。

 同氏はまず、現在企業が直面している課題として「クラウドの拡張」「セキュリティの脅威」、さらにこれらの要素を包括する「デジタルトランスフォーメーション」の3点を挙げた上で、これらが同社のソリューションによってシンプルに解決できるとし、同社の事業が「データベース管理」「データ保護」「アイデンティティ/アクセス管理」「Microsoftプラットフォーム管理」「包括的なエンドポイント管理」の5分野であることを紹介。これらのソリューションによって同社のビジョンである「ITをシンプル化する(Simplify your IT)」を実現するとした。

 同氏は日本を含むAPACの売上規模が7500万ドル規模であるとし、その上で事業目標として、売上規模を直近ではまず2倍に、5年後にはさらに2倍に成長させるとした。5年後のAPACの売上を3億ドル規模にという目標だ。

 なお、APACの売上に占める日本の比率は20%だという。同氏はまた、日本には大きな成長機会があるとして今後も積極的に投資していく方針を示し、現在50人規模の日本法人の体制も今後5年間の成長目標に合わせて増員していくという。

 新製品である「QoreStor(コアストア)」は、アプライアンス不要のソフトウェアベースのバックアッププラットフォームで、“業界最高水準”をうたうデータ重複除外および圧縮技術によってストレージコストを削減、さらにプロトコル・アクセラレータの併用によって、バックアップ時間も短縮するという。

クエスト・ソフトウェアの主要ソリューション
クエスト・ソフトウェアの主要ソリューション

 なお、Quest Softwareは1987年に設立された企業だが、2012年にDellによる買収を受けてDell Softwareに組み込まれ、その後2016年にDellから独立、再出発している。

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