インフラジスティックス・ジャパンは6月26日、都内で新製品「Indigo.Design」に関する発表会を開催した。Indigo.Designはアプリケーションの画面デザインや試作開発、コード生成をシームレスに実行するアプリケーションデザインプラットフォーム。
インフラジスティックス・ジャパン 代表取締役 東賢氏は「デザイナーから受け取ったデザインをアプリケーション開発者がコード化するのは難しい。そこをサポートする製品」と説明する。
Indigo.Design Essentialは無償だが、Indigo.Design Enterpriseの通常サポート付き年間サブスクリション価格は11万5000円(税別)、プライオリティサポート付き年間サブスクリプションの価格は16万5000円(税別)。7月19日から提供を開始する。
インフラジスティックス・ジャパン 代表取締役 東賢氏
現在のウェブページ開発やスマートフォンのアプリケーション開発は、UX(ユーザー体験)を吟味した上でUI(ユーザーインターフェース)デザインを設計しなければならない。そのため、開発時はデザイナーも関わることになるが、両者は用いる言語が異なるため、コミュニケーション不全に伴う技術的制約が発生しがちである。このような問題を未然に防ぎ、開発プロセスの連続性を高めるツールの1つがIndigo.Designである。
Indigo.Designはデザイナー向けの「Indigo.Design Sketch UIキット」「Indigo.Design Cloud」、開発者向けの「Indigo.Designコードジェネレーター」「Indigo UI for Angular」と、4つのコンポーネント(部品)から成り立つ。
UIデザイナーに人気のあるSketchのプラグインであるIndigo.Design Sketch UIキットを使用し、プリセットされたUIパターンを元に企業ブランドに合わせた配色やボタンなど各種設定を行う。
Indigo.Design Cloudでは動作確認やアクションの追加、画面遷移設定などを実施。その上でデザインをコード化するVisual Studio Code用拡張機能として動作するIndigo.Designコードジェネレーターを使用し、AngularのUIコンポーネントであるIgnite UI for Angularで最適化を図る。
Indigo.Designの概要
インフラジスティックス・ジャパンはIndigo.Designの提供理由を、「ビジュアルデザイナーやUXアーキテクトなど各ペルソナが、好むツールに沿った開発フローを整備する機能を提供することで、アプリケーション開発期間の短縮を目指す」(Infragistics SVP of Developer Tools, Jason Beres氏)と説明する。
Infragistics SVP of Developer Tools, Jason Beres氏
今回の記者説明会ではIndigo.DesignがVisual Code Studioを使用し、Angularのコードを生成することから、日本マイクロソフトおよび日本Angularユーザー会の人間も登壇した。日本マイクロソフトは「Visual Studio Codeは先日Microsoftが買収を発表したGitHub上に開発環境を用意し、OSS(オープンソースソフトウェア)としてコントリビューター(支援者)の手で開発が進んでいる」(日本マイクロソフト クラウド&ソリューション事業本部 グローバル ブラックベルト部 テクノロジー ソリューション プロフェッショナル(App Innovation) 井上章氏)と説明。
日本マイクロソフト クラウド&ソリューション事業本部 グローバル ブラックベルト部 テクノロジー ソリューション プロフェッショナル(App Innovation) 井上章氏
日本Angularユーザー会も「製品の価値を追求する上でモダンウェブは目的から手段となった。Googleとコミュニティが共に開発したフロントエンドウェブアプリケーションフレームワーク(ウェブアプリケーションを実行する機能群)であるAngularを使うことで開発に集中し、開発サイクルの加速を実現する」(Kaizen Platform / 日本Angularユーザー会 代表 稲富駿氏)と述べた。
Kaizen Platform / 日本Angularユーザー会 代表 稲富駿氏