NTTドコモは7月5日、2020年に商用サービス化を予定している第5世代移動通信方式(5G)を利用したソリューション開発のための技術検証環境「ドコモ5Gオープンクラウド」を構築したと発表した。「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」の参加企業向けに、26日から提供する。
ドコモ5Gオープンクラウドの活用イメージ(出典:NTTドコモ)
ドコモ5Gオープンクラウドは、同社が4月に開設した5G技術検証環境「ドコモ5Gオープンラボ」とクラウド設備を直結したテレコムクラウドという技術検証環境。同社が開発する画像認識や人工知能(AI)エージェント基盤なども提供する予定で、ドコモ5Gオープンクラウドの参加企業はクラウド上で、自社ソリューションの検証や複数社によるソリューション開発などができる。5日時点では、物体検出や商品棚認識、ロボットやスピーカーなどに簡単な会話機能を付与するSDKなどの提供を明らかにしている。
ドコモ5Gオープンクラウドには、NTTテクノクロス、ソニー、トレンドマイクロ、NEC、VMware、ワコムの6社も参加。検証環境は、VMwareベースのNEC製ハイパーコンバージドインフラ製品「NEC Cloud System」によるIaaSとして構築されている。
ドコモ5Gオープンクラウドの提供基盤(出典:NEC)
NTTテクノクロスは5Gの大容量・低遅延特性を生かしたリッチコンテンツ・速報系対応型デジタルサイネージ、ソニーは次世代リアルタイム映像制作ソリューション、トレンドマイクロは仮想化ネットワーク機能によるセキュリティ対策、ワコムは遠隔操作による仮想現実(VR) 3D描画ソリューションをそれぞれ提供し、ドコモやプログラム参加企業との共同ソリューション開発にも取り組む。