富士通は7月4日、スマートメーターネットワークシステム「FUJITSU Intelligent Society Solution 特定データ収集サービス」を開発したと発表した。8月上旬から提供を開始する。
このサービスは、ビルやテナントの管理事業者などを対象に、(1)スマートメーターの導入、(2)検針データ収集、(3)電力使用量の可視化――を一括できるものだ。ビルのフロアやテナントごとに電力使用量を効率良く正確に把握することで、時間帯別の費用計算なども容易に行える。
サービス概要(出典:富士通)
電力使用量は30分単位で自動収集され、データはクラウドで蓄積される。ネットワークの設定やシステムの運用保守も含めて任せられる。データを活用することで、空調利用が増える日中のピーク電力使用量を抑えるような対策をテナント入居者に提案するなど電力使用量を平準化し、節電につなげることが可能だとしている。
また、一般家庭がエネルギーマネジメントを行う際に必須となる920MHz帯の特定小電力無線による宅内通信機能(Bルート)を搭載しており、マンション内の各家庭単位でHEMS(Home Energy Management System)機器による使用電力の可視化ができる。
スマートメーターには、独自開発のLTE通信モジュールを搭載。また、通信方式には1対多の無線方式を採用した。これにより、スマートメーターを集約する装置や設置に伴う工事が不要となり、1台から段階的に導入できる。スマートメーターの通信回線もサービスに含まれており、導入側での回線契約は不要となっている。
利用価格は、初期費用が税別100万円から、月額費用が同7万円から。