Microsoftは、「Windows Server 2008」「Windows Server 2008 R2」「SQL Server 2008」「SQL Server 2008 R2」の正式サポート期間の終了後も、ユーザーが無償でセキュリティアップデートを受け取れる方法を発表した。
ただし条件がある。ユーザーは、クラウドサービスの「Microsoft Azure」にワークロードを移行せねばならない。しかしユーザーによっては、実行可能な選択肢かもしれない。
SQL Server 2008とSQL Server 2008 R2の延長サポートは2019年7月に、そしてWindows Server 2008とWindows Server 2008 R2は延長サポートが2020年1月に終了する。Microsoftがそれ以降、セキュリティ修正プログラムを提供するのは、有償のカスタムサポート契約を持っているユーザーか、これら製品のワークロードをAzureに移行することに合意するユーザーになるという。
Microsoftは、米国時間7月15日より開催されるパートナー向けカンファレンス「Inspire」に先駆け、このAzure移行オプションを12日に発表した。同社はこれにより、クラウドソリューションプロバイダーに機会を提供できると考えている。
この新しい延長サポートオプションの仕組みを説明しよう。Windows Server 2008/R2やSQL Server 2008/R2のワークロードをAzureに移行することに同意するユーザーは、さらに3年間、セキュリティアップデートを無償で受け取ることができる。つまり、Windows Serverは2023年1月まで、SQL Serverは2022年7月までとなる。延長サポート契約を購入するユーザーは通常、サポートが失効する製品の移行プランを提示する必要があるが、このオプションを利用する場合はその限りではない。
延長サポートの終了期限までに、Windows Server 2008/R2とSQL Server 2008/R2のワークロードをAzureに移行できないユーザーは、セキュリティ更新プログラムのカスタム延長サポート契約を購入できる。その場合のコストは、製品のライセンス費用の75%になる。
無償のクラウド移行オプションを選択するユーザーは、これら製品のワークロードを、Azureのオンプレミス版となる「Azure Stack」に移行することもできる。
この3年間の無償サポート期間終了後、ユーザーはサポートを継続するための選択肢がいくつかある。例えば、Windows ServerやSQL Serverをより新しいバージョンにアップグレードすればよい。あるいは、クラウドに移したワークロードを仮想マシンに置いたり、アプリケーションをコンテナ化して、アップデートしたりすることが考えられる。
このクラウドの新しい延長サポートオプションは、Microsoftが2016年に発表し、2017年より展開している「Windows Server Premium Assurance」および「SQL Server Premium Assurance」プランを置き換えることになる。Microsoftの関係者によると、Premium Assuranceプランは廃止されるため、同プランを購入したユーザーも、この新しいクラウドベースの延長サポートに移行するオプションが提供されるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。