Cylance Japanは7月12日、同社が提供するエンドポイントセキュリティの主力製品「Cylance PROTECT」専用のプロキシ製品として「CylanceHYBRID」を、また同オンプレミス管理製品として「CylanceON-PREM」の提供を開始したと発表した。CylancePROTECTが、パブリッククラウド、プライベートクラウド、クローズドネットワークなどに対応することになる。
CylanceHYBRIDは、端末を直接インターネットに接続できない環境でも、Cylance PROTECTの導入を可能にするため、官公庁や自治外、金融機関、小売りなど各企業において、インターネットに制限付きで接続されたネットワークや、帯域幅の狭いインターネットを業務で使用している企業が利用対象だ。
利用すると、CylancePROTECTのすべての通信が単一のポイントを通じてルーティングされ、エージェントなどのコンテンツアップデートがローカルにキャッシュされる。接続要件が緩和され、安全な環境を維持するためのコストを削減できるという。
一方、CylanceON-PREMは、文字通りCylancePROTECTを閉域ネットワークで利用するためのオンプレミス管理製品だ。隔離されたインフラにCylance管理コンソールと保護エージェントを配置し、インターネットに接続していない組織のセキュリティを管理する。
これにより、セキュリティ管理者はネットワークのプライバシーを損なうことなく、エージェントを導入、運用できる。また、CylanceON-PREMを通じてCylancePROTECTの予測防御を活用することで、感染したUSBデバイスなどの持ち込みといった脅威にも対応できる。
CylanceHYBRIDとCylanceON-PREMは、国内パートナー企業を通じて、7月12日から提供を開始した。価格はCylanceHYBRIDは、CylancePROTECTユーザーは無料、CylanceON-PREMはオープンプライスとなっている。
管理オプションの比較
Cylance Japanによると、エンタープライズコンピューティングの約3分の2は現在もオンプレミスのデータセンターで実行されており、また、90%の組織は2020年までにハイブリッド戦略を採用すると予想されているという。
クローズドネットワークやプライベートクラウドを持つ組織、または接続が制限されている組織は、インフラを外部に接続して公開することなく、外部や内部の脅威を防御しなければならないという課題を抱える。CylanceHYBRIDとCylanceON-PREMは、インターネットに制限付きで接続されたインフラや完全に隔離されたインフラに対して、AI(人工知能)駆動の予測型脅威分析を導入することで、この課題に対処するとしている。