General Electric(GE)とMicrosoftは米国時間7月16日、提携を拡大し、運用技術(OT)とITを合わせて、産業分野の企業がデジタル変革プロジェクトを進める上で直面する課題を解消していくと発表した。GE Digitalは「Microsoft Azure」上の「Predix」プラットフォームを標準化し、Predixポートフォリオを「Azure IoT」や「Azure Data and Analytics」といったAzureのネイティブクラウド機能と統合する計画だ。
さらにGEは、PredixベースのITワークロードおよび生産性ツール向けにAzureクラウドプラットフォームを利用し、全社的な効率化を図る。
GEの監視および診断センターや社内の製造およびサービスプログラムなど、GE内のほかの事業もMicrosoftのテクノロジスタックを利用できるようになる。
また両社は、共同販売および市場開拓戦略でも連携し、さまざまな分野で産業用IoT(IIoT)のサービスをエンドユーザーに提供していく。MicrosoftとGEは、両社間のこれまでで最大規模の提携だとしている。
Predixは、GEのIIoTプラットフォームだ。機器のセンサデータを管理、分析、保存するために構築され、航空、医療、交通、石油ガス事業など、世界的に規制が設けられた業界を主なターゲットとしている。
GEはデジタル戦略の大幅な転換を図っているとされる。同社は当初、独自のデータセンターを構築し、「GE Predix Cloud」をホストする計画だったが、約1年前にそれらの計画を中止した。これまでに、Microsoft Azureとの計画のほか、中核的なアプリケーションを「Amazon Web Services(AWS)」で稼働させる計画も明らかにしている。
GEの最高デジタル責任者(CDO)兼GE Digitalの最高経営責任者(CEO)であるBill Ruh氏は、「顧客はMicrosoftとGEの関係の深化を求めている。今回の提携拡大を通して、MicrosoftとGEは、世界中の顧客が『Predix Asset Performance Management』を含むPredixポートフォリオの力を利用して新たな能力を引き出し、成長を促進できるようにしようとしている」と述べた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。