富士通は7月12日、世界16カ国のビジネスリーダーを対象とした「グローバル・デジタル革新調査」の結果を発表した。
これによると、デジタル革新の取り組みが最も進行しているのは金融業界で、回答を得た金融サービス企業の約9割が既に取り組みを進めているという。また、金融や流通業界でのデジタル革新の取り組みのうち、約3割のプロジェクトで、既に成果を生み出している段階であることが判明した。
今回の調査は2018年2月に実施された。調査対象は世界16カ国、中規模以上の企業に属する経営層および経営層に相当する意思決定者1535人。同調査は2017年に開始され、今回が2回目。
デジタル革新の取り組みについて、金融、製造、医療の各業界では、業務効率化が主な動機として挙げられている。また、運輸業界では競合の脅威への対応、流通業界ではビジネスの成長が主となっている。
また、デジタル革新の成功に大きく寄与する要因については、(1)トップのリーダーシップ、(2)デジタル革新に必要なスキルを持つ人材の確保、(3)組織の俊敏性、(4)デジタル技術とビジネスとの融合、(5)パートナー企業とのエコシステム構築、(6)データからの価値創出――の6つであることが分かった。
人工知能(AI)については、業界や組織、社会に大きなインパクトをもたらすと多くの回答者が答えており、技術の発展に肯定的であることが分かった。また68%の回答者が今後、人間とAIがコラボレーションしながら働くようになると考えている。