創造的破壊で求められるユーザー体験の重要性--「HP Imagine 2018」基調講演

大河原克行 2018年07月26日 06時45分

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 米HP Inc.の日本およびアジア太平洋地域の主要顧客を対象にした「HP Imagine 2018」が7月18~19日にかけてシンガポールで開催された。地域全体で約230人が参加し、日本からは約20人の主要顧客や、日本HPの岡隆史社長をはじめとする同社社員が参加。最新の市場動向や同社の事業戦略について説明した。

シンガポールで開催された「HP Imagine 2018」
シンガポールで開催された「HP Imagine 2018」
日本HPの岡隆史社長
日本HPの岡隆史社長

 「HP Inc.として独立してから、これだけの規模でのイベントを開催するのは初めてのこと。単に製品を紹介するのではなく、その製品の背景にある動きは何か、メガトレンドは何かといったことを示し、主要顧客との情報共有を目的としたイベントになった」(日本HPの岡隆史社長)とする。

 HP Asia Pacific&Japanで最高執行責任者(COO)を務めるRajiv Srivastava氏は、「日本、中国、オーストラリア、ニュージーランド、インド、ベトナム、タイ、フィリピン、インドネシア、バングラデッシュなど、さまざまな国から参加者が集まった。(デジタル)ディスラプションの時代において、体験することがますます重要になっている。そうした最新状況を知り、専門家やリーダーの知見を共有するイベントになる」と位置付けた。

HP Asia Pacific&JapanのCOOであるRajiv Srivastava氏
HP Asia Pacific&JapanのCOOであるRajiv Srivastava氏

 開催初日は途中に15分間の休憩を挟んで、約4時間にわたって行われた基調講演が目玉となった。

 最初に登壇したHP Asia Pacific&Japan プレジデントのRichard Bailey氏は、「いま訪れている体験型の時代(Experience Age)においては、新たな技術を活用してどう飛躍していくかが重要であり、既存のビジネスモデルを壊すことはビジネスチャンスだと捉えるべきである」と切り出した。

 「人工知能(AI)と自動化がビジネスモデルを変え、企業戦略の変化を加速し、これまで以上に迅速な経営判断と企業運営が求められている。都市化や高齢化が進み、仕事も変化している。大手企業だけでなく、中小企業もデジタル化していくべきである。いまはそうした変化のときにあることを知るべきだ」

HP Asia Pacific&JapanのプレジデントであるRichard Bailey氏
HP Asia Pacific&JapanのプレジデントであるRichard Bailey氏

 その上で、「(デジタル)ディスラプションが進み、変化のスピードが速くなっている中、メガトレンドをしっかりと捉える必要がある。これからの消費パターンを理解すれば、人々が体験する機会をもっと増やしていかなくてはならないことが分かる。体験を通じて、どのような満足度を提供できるのか、そして、その体験をどうやって共有するのかという2つのポイントに力を注ぐ必要がある。それを支援するために、HPの製品ポートフォリオを強化していく。ここに集まっている企業には、HPの製品やソリューションを活用することで、ディスラプションに自信を持ってもらい、果敢にイノベーションに乗り出してほしい」と訴え掛けた。

HP Tech VenturesのグローバルヘッドであるAndrew Bolwell氏
HP Tech VenturesのグローバルヘッドであるAndrew Bolwell氏

 HPの企業内ベンチャー部門であるHP Tech Venturesでグローバルヘッドを務めるAndrew Bolwell氏は、「電話の利用者が5000万人に到達するまで75年を要したが、『Pokemon GO』はそれをわずか19日で達成した。経営者やエンジニアは、ますます加速する世界で何をすべきかを考えなくてはならない」と提言。

 「かつてはテクノロジ企業だけが、テクノロジにフォーカスしていればよかったが、いまは金融、小売、教育、医療といったどんな業界のどんな企業においても、テクノロジがパワーになる時代が訪れている。変化するテクノロジを捉え顧客の体験にフォーカスすること、体験の変化を的確に捉えるためにメガトレンドにフォーカスすること、そして、未来に向けて何度も変化を繰り返すことが大切である」

HP Asia Pacific&JapanのGraphics Solutions Business(GSB)担当バイスプレジデントであるMichael Boyle氏
HP Asia Pacific&JapanのGraphics Solutions Business(GSB)担当バイスプレジデントであるMichael Boyle氏

 Bolwell氏は社内で「Chief Disruptor」の肩書も持っており、同社の社内変革を推進する役割も担っている。

 同氏は、いま捉えておくべき「メガトレンド」として、都市化の加速や人口増大、世代変化、ハイパーグローバリゼーションの到来、低廉・高速でアクセスしやすい環境の実現などを挙げ、「HPはこうしたメガトレンドを捉えながら、AI、ブロックチェーン、サイバーセキュリティ、量子コンピュータといった技術を、製品やサービスの中に組み込んでいくことになる。メガトレンドをベースに製品やサービスを、いかにデザインしていくかがますます大切になる」と述べた。

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