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エンタープライズ後の世界におけるアプリケーション--ドリーム・アーツ石田CTO

怒賀新也 (編集部)

2018-07-31 07:00

ドリーム・アーツは5月31日に、企業が持つさまざまなデータをAPI経由で外部サービスとつなぎ、データ分析などを絡めた新たな機能を提供するクラウドデータベース「hibiki」の提供を開始した。スケジュール管理、請求書発行、人工知能(AI)分析、名刺管理、カレンダーなどさまざまな機能をAPIでつなぎあわせることで、従来はできなかったようなアプリケーションの構築を目指す。例えば、人工知能(AI)とビッグデータを組み合わせることで、顧客管理アプリケーションが「クレームにつながりそうな案件」などを予測できるようになる。

APIを使い、大量データによる情報分析効果を、よい身近なものとして得られるようにするのが狙いだ。hikibiの開発に当たったドリーム・アーツの取締役 執行役員、最高技術責任者(CTO)の石田健亮氏は、従来のシステムとは一線を画す新たな発想が求められるとしており、hikibiを通じて今後のアプリケーション開発の行き先を展望する。石田氏にそのあたりについて聞いた。

ドリーム・アーツの取締役 執行役員、最高技術責任者(CTO)の石田健亮氏
ドリーム・アーツの取締役 執行役員、最高技術責任者(CTO)の石田健亮氏

 この10年ほど、メールによるコミュニケーションの非効率性などが叫ばれてきたが、ここに来て外部環境が変わってきている。ビッグデータを日々のあらゆる業務で活用しようとする動きが出てきている。

 これまでは、非構造化データを含めたビッグデータを生かすプラットフォームが世の中にあまりなかった。ビジネス価値を出そうとしてもITの制約があった。ここに来て、システムの裏側に分散データベースなどを活用してデータを蓄積した上で、ディープラーニングなどとつなぐと、別の世界が見えてくることが分かった。データをストックして活用していくという世界が、今後3~5年の人工知能(AI)の時代に広がっていくと考えている。

 テクノロジがこうした変遷をたどろうとする中で、今後、イノベーションを実践することの重要性が増すと考えている。コストなどを分母、イノベーションの効果を分子と位置付けた場合、分母をどれだけ減らせたとしても、その効果はせいぜい数倍どまり。一方で、分子であるイノベーションの効果を追求すれば、ずっと大きな効果の実現が見えてくるのである。今後は「その仕組みを入れるとどれだけイノベーションが生まれるのか」を考えることが重要になってくる。

 それを実現する上で、最近のトレンドとして、大きな会社がベンチャー企業と組むといった動きが目立ってきている。以前なら、信用が足りないということで実現しなかったようなアライアンスが実現するようになってきた。そうした組織に、面白い人が集い、質の高いものが生み出され、その組織が強化されるという正のスパイラルが生まれることになる。産業としてのメインストリームがその方向に行く可能性が出てきている。

 とにかく、ITがユーザーフレンドリーになってきている。一方で、エンタープライズ側がその流れに対して遅れがちになっている。エンジニアに求められるものとして、UI/UXを含めたデザインの重要性が高まると感じている。今後は「ユーザーが自然と動いてしまうようなインターフェース」が求められてくる。これまでのエンタープライズのシステムとは真逆の要件と言える。

 それが意味するのは、言われたものを作っているだけではだめということ。UIのワークショップなどを通じて、コードを書いているエンジニアが、ユーザーのカスタマージャーニーを考える時代が来ている。

 前提として大事になるのは、エンジニアの実装力だ。斬新なアイデアをコードに落とし、アプリケーションとしてものにする実装力が、今後のエンジニアにとって極めて重要なスキルになる。(談)

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