日立ソリューションズ東日本は7月26日、在庫管理システム「PSI Visualizer」にディープラーニング(深層学習)を利用した人工知能(AI)機能を搭載すると発表した。現在、プロトタイプ版の開発を完了し、精度と判定能力の向上、実務適用のための検証作業を実施している。
PSI Visualizerは、2008年4月から販売している在庫管理システムで、商品ごとの傾向を分析して問題在庫を迅速に把握することができる。
しかし一方で、アラート(問題在庫の判断指標)の設定やアラートにより抽出された問題候補アイテムの最終的な判定、問題の箇所特定、PSI(Production/Purchase、Sales/Shipment、Inventory)バランス悪化の原因推定までの一連の作業は、ツールを利用する人の判断に委ねていた。
このため、取り扱う商品が多いほど作業負荷が掛かり、また判断する人により問題抽出にバラツキが出てしまうケースも見受けられていた。そこでAI機能を搭載することで、人手を介さず自動で各種在庫診断を行えるようにすることを決定した。
AI機能の利用イメージ(出典:日立ソリューションズ東日本)
AI機能の開発、実証実験などは、北海道大学大学院 自律系工学研究室と共同で行う。また、サンスターなど数社の協力を得て、実データでの評価作業を並行して実施する。