HP Inc.は米国時間8月1日、英国を本拠とするオフィス機器メーカーApogeeを約4億4400万ドル(約496億円)で買収すると発表した。HPは、この買収によって、550億ドル(約6兆円)規模のA3コピー機分野で勢いを増し、マネージドプリントサービス(MPS)事業を新たなチャネルに拡大したいと考えている。
HPによると、Apogeeが利益率の高い契約型印刷サービスという力強いポートフォリオをもたらし、中小企業やミッドマーケットの顧客向けにサービスを提供していくことが可能になるという。
HPのイメージング&プリンティング担当プレジデントであるEnrique Lores氏は、次のように述べている。「A3オフィス市場を積極的に追求する中で、Apogeeの買収は、契約型販売への業界のシフトを大胆に利用して、プリンタ分野におけるHPのリーダーシップを拡大する」
2016年に10億5000万ドルでサムスンのプリンタ事業を買収し、プリンタ部門を大幅に強化して以来のHPによるA3市場における大規模な買収となる。HPは5月、2018会計年度第2四半期のプリンタ事業の売上高が前年同期比11%増で、法人向け製品の利益がプリンタ事業をけん引していると述べていた。
Apogeeの売り上げの大半は、印刷関連製品などのハードウェアやサービスの配達や販売を行う長期契約によるものだ。
Apogeeの買収は、規制当局の審査を経て2018年末までに完了する見通しだ。買収完了後、Apogeeは、同社とHPの経営陣を取締役に据えた独立子会社として運営する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。