ミック経済研究所は8月7日、マーケティングレポート「音声・言語系コグニティブAIサービスの市場動向2018年版」を7月に発刊したと発表した。これによると、同市場は2018年度に前年(104億8000万円)比で179.0%増の187億6000万円へ、2019年度に同164.8%増の309億1000万円へ急成長する。
同レポートは、音声認識API、自然言語分類・テキスト分析APIなどコグニティブAPIを適用した音声・言語系コグニティブ人工知能(AI)サービスの市場規模を捉えたもの。調査期間は2018年6月~7月で、ベンダー21社を対象に調査を実施している。市場カバー率は84.7%で、2017年度から2019年度までの数値を積み上げ、その他ベンダー20社を推定し市場規模を算出、その動向について分析を行った。
音声・言語系コグニティブAIサービスの概要(出典:ミック経済研究所)
(1)は音声認識API、(2)は自然言語分類・テキスト分析APIなどを適用する製品サービスを対象とする
同市場のうち、音声系は2018年度で91.2%を占め、金融の大規模コールセンター向けを伸ばしている。エビデンスなどコンプライアンス用途から、高い個人情報保護基準が要求されることが背景にあると見ている。
言語系は、2018年度に前年比で412.5%と成長期に入る。チャットやメールと親和性の高いクラウドサービスを主軸に市場が拡大していく。
中期予測では、2020年度の490億円から2022年度に1100億円へ倍増と予測する。2017年度から2022年度までの年平均成⻑率は47.96%と見ている。
音声・言語系コグニティブAIサービス市場規模推移(出典:ミック経済研究所)