Googleは米国時間8月16日、「Android」アプリや「iOS」アプリ向けのバックエンド開発プラットフォーム「Firebase」に多くの新機能を追加したと発表した。今回のアップデートは、洗練されたアプリとモバイル開発者に対するサポートを開発サイクル全体を通じて向上させるためのものだという。
新たに追加された機能の1つに、アプリを活発に利用しているユーザーとその開発者がコミュニケーションを図れるようになるアプリ内メッセージングツールがある。Googleによると、開発者はこのツールを使うことで、特定のユーザーを対象に、コンテキストに応じたメッセージを送信し、ユーザーの注意を得られるようになるという。またこのツールにより、それぞれのメッセージングキャンペーンの実績とともに、インプレッションやクリック、コンバージョンの追跡を日単位で分析できるようになる。
Googleは、クラッシュレポートツール「Firebase Crashlytics」における「BigQuery」と「Jira Software」との統合についても発表した。同社によると、CrashlyticsはBigQueryとの統合によってクラッシュ時のデータをより詳細に分析できるようになるという。一方、Jira Softwareとの統合により、クラッシュの通知を「Slack」のようなサードパーティーのツールを介して行えるようになる。
提供:Google
Googleは2014年に、リアルタイムデータベースやユーザー認証、ホスティングなどを含む、モバイルアプリ向けのクロスプラットフォーム対応バックエンドサービス(MBaaS)を提供するFirebaseを買収した。プラットフォームは2016年に強化され、Googleのさまざまな既存クラウドサービスや新製品と統合された。そのねらいは、開発者のアプリ開発を支援するとともに、ユーザーを魅了し、売上高を向上させることだった。
続いてGoogleは、2017年にTwitterのモバイル開発者プラットフォームである「Fabric」を買収し、Crashlyticsを手に入れた。Fabricの開発チームは、Googleの開発者向け製品グループ内に設置されたFirebaseのチームに編入された。
今回のFirebase関連の発表には、「Firebase Hosting」の機能向上も含まれている。同社によると、Firebase Hostingの機能向上により、開発者は単一プロジェクト内で複数のウェブサイトをホストできるようになるという。また、新たなFirebaseコンソールがライブデータを取り扱い、パフォーマンス上の問題のほか、通知やA/Bテストの状況を表示できるようになるとともに、「Functions」や「Hosting」「Storage」といった、他のFirebaseサービスの利用状況や稼働状況を確認できるようになるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。