Dell EMCは米国時間8月27日、「VMworld」の開催に合わせて、同社のクラウド向けプラットフォーム、インフラ、サービスに機能を追加すると発表した。追加されたさまざまな機能は、企業がマルチクラウド戦略からメリットを受ける妨げになる「クラウドサイロ化」を回避することを目的としたものだ。
Dell EMCのシニアバイスプレジデントSam Grocott氏は、声明の中で「アプリケーションや従来型のワークロードがさまざまなクラウドに移行されるにつれて、クラウドサイロが蔓延し、データアナリティクスや萌芽期にあるAIの取り組みのような、差別化の源泉となる取り組みを最大限に活用することが難しくなる」と述べている。
同社はまず、ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)ソリューションの「VxRail」と「VxRack SDDC」にソフトウェア定義データセンターやマルチクラウドへの移行を容易にする機能強化を行ったと発表した。例えばVxRail向けの「VMware Validated Design」では、災害復旧機能を持つ分散マルチアベイラビリティゾーンアーキテクチャと、マルチサイトデプロイメントに対応した。
ストレージとデータモビリティの分野では、データの長期保管向け製品「Data Domain Cloud Tier」に、クラウドに書き込むオブジェクトのサイズを大きくし、トランザクションのオーバーヘッドを削減するアップデートが提供される。また同社は、ストレージプラットフォームの「Virtustream Storage Cloud」と「Dell EMC Elastic Cloud Storage」を緊密に統合することで、データストレージの使用率を改善したという。
データの保護に関しては、「Data Domain Cloud DR」で、AWS上でのアプリケーション整合性を確保したクラウド災害復旧機能や、「VMware Cloud on AWS」へのリカバリ機能が強化された。パブリッククラウド上のワークロードのバックアップとリカバリの機能を提供する製品「Cloud Snapshot Manager」でも、「Microsoft Azure」向けの保護機能サポートされている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。