従業員にハードウェアを提供する上で、ITリーダーにはかつてないほど多くの選択肢がある。それでは、オフィス内外で生産性を最大化するのに最適なデバイスはどれなのだろうか。4人の最高情報責任者(CIO)が最適なノートPCとスマートフォン、タブレット、そのほかのハードウェアの組み合わせを選択する方法について、ベストプラクティスとなるアドバイスをくれた。
1. 指示しすぎてはいけない
企業やユーザーが利用できるデバイスが多すぎることがよくあるとDentsu Aegis NetworkのCIOのGideon Kay氏は話す。ほとんどの企業では、モバイル戦略が成熟し、合理化が実現したときにおそらく状況が好転するはずだとKay氏は考えている。これを踏まえ、デバイスの選択に関する同氏の方針は、指示しすぎてはいけないというものだ。
「ユーザーを成熟した人々だと考えて接すれば、彼らもあなたを同じようにみてくれる」と同氏は話す。「大切なのは、個人としてのユーザーにとって最適なデバイスを使用することであり、CIOとして私が使用を強制しうるものを使うことではないという状況になりつつあると私は信じている。われわれは組織としてもっとBYODの拡大にも取り組みたいと考えている。現在、それを実現するためにセキュリティアーキテクチャを構築しているところだ」(同氏)
同氏は、例えば「Windows」や「macOS」などのさまざまな長所と短所について議論に入ることを避けたいようだ。「それらの総所有コスト(TCO)やユーザー体験はそれぞれ異なる。人々の好みもさまざまだ」(同氏)
「Macをずっと使ってきた従業員を採用し、Windowsを使用しなければならないと伝えたら、その従業員が実際に組織に入ってきたとき、最初の3〜4カ月は生産性が大幅に低下するだろう。選べるように対応することが重要だ。われわれは『Microsoft Surface』デバイスを採用して大きく成功してきたが、『MacBook』の導入に関しても非常にうまくやってきた」
2. エンゲージメントを考慮して従業員の満足を維持する
Leeds Teaching Hospitals NHS Trustの最高デジタル情報責任者であるRichard Corbridge氏によると、同組織内のデバイスは、完了すべきタスクに応じて選択されるという。「われわれの見てきた限り、最もうまく機能するのは臨床医に選択を任せる方法だ」(Corbridge氏)