日本中央競馬会(JRA)は、現金を使わず手のひらをかざすことで馬券(勝馬投票券)を購入できるキャッシュレス発売機を導入。9月22日から東京競馬場で運用開始する。富士通と富士通フロンテックが共同開発した。
従来、競馬場や場外発売所での馬券購入では、馬券の紛失をはじめ、払い戻しにより硬貨が増えるといった課題があった。無記名で加入できる会員ICカード「JRA-UMACA」の本人確認には、高い認証精度が求められ、偽造が困難な手のひら静脈認証を搭載したキャッシュレス発売機が採用された。
キャッシュレス発売機と手のひら静脈による本人認証を行う様子(出典:富士通)
利用者は、あらかじめ手のひら静脈の情報を登録し、入金可能なJRA-UMACAカードとひも付ける。手のひら静脈の情報はカードの加入時に登録する。その上で、キャッシュレス発売機にカードをタッチし、手のひらをかざすことで本人確認を行う。これにより、現金不要の馬券購入や高いセキュリティを伴った払い戻しが可能となる。
購入情報はカードに記録されるため、馬券の発券が不要となる。予想が的中した際の払戻金はカードに自動で入金される。カードを紛失して再発行する際にも、手のひら静脈認証によって本人確認を行うため、カードを拾った人など第三者の不正利用を防ぐことができる。
また、インターネット投票でしか購入できなかった海外競馬および、5重勝単勝式の勝馬投票「WIN5」をキャッシュレス発売機で購入可能となる。払戻金はカードに即時に自動入金される。