eBayが自社でカスタム設計のサーバを構築していることを明らかにした。同社は、バックエンドインフラのプラットフォームを刷新する3カ年の取り組みを進めており、その一環となる。eBayはまた、2018年第4四半期にこのサーバ設計の仕様をオープンソースにする計画だ。
eBayが2年前に開始したインフラのプラットフォーム刷新の取り組みでは、自社のハードウェアとAIエンジンの設計、データセンターのクラスタの分散化、エッジコンピューティングアーキテクチャへの移行、オープンソース技術関連の新たな革新の活用などが含まれている。
eBayは1億7500万人のアクティブユーザーを抱えるほか、11億件以上の商品が出品されており、データフットプリントは500ペタバイトを超える。プラットフォームインフラの刷新により、新しい技術を活用できるようになり、効率性、柔軟性、拡張性の改善につながると説明している。
同社は、プロトタイプの構築とカスタムハードウェアの実装に9カ月を要したという。
eBayのプラッットフォームエンジニアリング担当バイスプレジデントであるMazen Rawashdeh氏は、「技術スタックの各レイヤを体系的に調べ、既存のソリューションを改善するための効率性や機能、機会について検討した」とブログに記している。
「企業がこのようなプラットフォーム刷新の取り組みを進める際には、大抵の場合、予算を増やす必要があり、数年がかりの取り組みになることに注意しなければならない。しかしeBayは追加的な費用なしでアグレッシブな時間軸で刷新を進められており、実際に節約分を事業に再投資している」(Rawashdeh氏)
eBayは2018年、技術関連の発表を複数行なっている。8月には、購入者の体験改善によりマーケットプレイスの成長を促す目的で、複数のAPIのアップデートをリリースした。同社はここ数年、成長計画の一環として開発者コミュニティにフォーカスしており、2018年前半には、外部の開発者がeBayの「Sell API」を利用して、世界で総流通総額(GMV)を96億ドル以上押し上げ、21億件以上の新規出品が生み出されたとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。